きっと息をやめるまで 2【RKRN】 (ページ2)

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｢必要なことは決まったし、話は以上じゃ｣

そうして、集まりは特に問題なく解散になる。

山田先生と土井先生はそっと顔を見合わせた。

二人は気がついている。

彼女が死のうと思っているのだろうということ。

だから、けがが酷い状態のまま少ない持ち物を全て持ってここへ来たのだろうと。

ただそれは推測の域を出ないもので、間違いだったとしたらいけないと二人は他の先生には黙っておくことにしていた。

本当だったとしても、他の先生たちに伝えたところで皆彼女の扱いに困ってしまうだけだというのも想像に難しくない。

そして、土井先生が自分の部屋の近くの空き部屋を少女の部屋にしようと提案した理由もここにあった。

忍たまたちの暮らす部屋から離れていることは勿論だったが、少女の様子を近くで見れれば彼女を守れるのではないかと考えたからだ。

山田先生も土井先生も、生徒じゃないにしろ目の前に守れる命があるなら守りたいと思った。

他の先生たちも忍者ならもう少し違和感を抱いても良いのではとも感じるが、

少女が何のために忍術学園へやって来たのか。
どうして何も食べていなかったのか。

という今朝の他の先生たちの疑問は

助けてもらった伊作にお礼を言いに来た
道に迷って時間がかかった分、食べるものが無くなってしまっていた

と本人から聞いたという話として学園長先生から説明され、もう誰も何の疑いも抱いていない。

学園長先生が認めた以上、危ない存在ではないから良いと深入りはしない姿勢なのだろう。

そもそも、少女の姿をちゃんと見ているのは先生の中で山田先生と土井先生、学園長先生しかいない。

それに加えてこの集められた場では彼女のもともと負っているけがの状態にはあまり触れられなかった。

それで違和感を覚えろというのも難しい話かもしれない。

だから一層、山田先生と土井先生の二人は気がついた自分たちがどうにかできないかと思った。