【ペルソナ5】弱者は貫く ※番外・短編集※リクエスト募集

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暁目線

あの時、俺の正義は間違ってたのかな…?


…現にそうなっているじゃないか


警察にも、親にも、俺の無実を信じてもらえず…


罪が確定するまで、ここにいる…


きっと、この間からずっと来ている弁護士だって…


警官:面会人がいる
出なさい

また、面会人…

暁:…はい

言われるがまま、面会室へ向かった
扉を開くと、ガラスの向こう側にまた…

あの弁護士がいた

真司:やぁ、暁君
暁:…どうも

見ていないようにしていたが、あることに気づいた

碧谷さんの目の下には、大きなクマが出来ていた

暁:あの、クマ…大丈夫ですか?
真司:あぁ、これかい?
調べ物してたら、また寝ることを忘れてしまってね
つい癖でね、ハハッ…

しっかりして見えたけど…
意外と抜けてる…

真司:心配してくれてありがとう
暁:いえ…
あの…調べ物って…?
真司:あぁ、現場に行ったり、現場の住民に聴取したりしていたんだ
それを簡単にまとめていたんだ
暁:え、わざわざ現場に…?
真司:あぁそうだ
…そこで少しハッキリしたことがある

微笑んでいた顔は真剣な顔になり、碧谷さんは話始めた

真司:ある住民に聞いたところ、男女の言い争いがあったらしいんだ
パトカーが来る前に…違わないかい?
暁:…!

…合ってる

暁:…はい
真司:その男は怪我した後、一緒にいた女性に何か言っていたみたいだが…
何て言ってたか、覚えているかい?
暁:…はい
よく、覚えてます
…忘れるわけが、ありません

怒りにかられ、いつの間にかあの日の事を話していた

碧谷さんは俺の話を頷きながら、聞いてくれていた

あんなに、信じていなかったのに…
何故か、この人になら話しても良いと思っていた

真司:…そうだったんだね
…一人で大きな事を抱え込んでいたんだね
よく、頑張った
暁:っ…!

親はこんな風に言ってくれなかった

人間不信な俺に…こんなに真剣になってくれて…
優しくしてくれる…

真司:君は、女性を脅迫し、君を冤罪にした男なんかとは違う
強い男だ
暁:!
真司:…改めて、言いたい
君の弁護を、させてほしい
暁:…

今の俺は、何も言えない立場だ
罪を晴らすには…証拠が必要
でもここから出ることはできない
その為には、碧谷さんの力が必要だ

俺の事を、真剣に見てくれる碧谷さんに…

暁:…俺からも、お願いします
真司:!
暁:俺の冤罪を、晴らしてください
真司:あぁ、必ず君の冤罪を晴らすことを約束する
待っててほしい
暁:はい、お願いします

少しだけ、希望が見えた気がした

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