麗日生誕祭2018※遅刻ごめんなさい ページ32
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｢世界がな、全部崩れてったんよ。｣
真剣な顔で何を言い出すかと思えば、麗日さん本人の夢の話らしい。なんでも今日の夢ではAFOがタルタロスに投獄されておらず、自分達も加勢しヒーロー皆で倒そうと試みたものの、その膨大な力にねじ伏せられた世界だったのだそうだ。それで今日朝から憂鬱そうな顔をしていたのかと、飯田くんと顔を見合わせた。どうにか元気づけられないものか。
｢うーん……あ、A君。｣
｢やっほーデクくん、飯田君。麗日さんどうしたの？｣
ぺっちょりと机に項垂れる麗日さんを見て首を傾げたA君に、僕達は少し言葉を詰まらせた。幾ら神野事件から数ヶ月経ったとはいえ、A君はAFOの力を目の当たりにした張本人だ。もしかしたらトラウマになっているかもしれない。こんな話を持ち出して良いのだろうか。
｢ちょっと夢見悪かったんよ。だからちょっと寝不足なだけなんだぁ。｣
｢そっか、んならこれ。｣
｢？何これ。｣
｢柔らかい香りのアロマだよ。普通の香水とかアロマとかはちょっと匂いキツいって感じるんだけど、これはそんなこと無くて凄くおすすめ。優しい甘さの香りだよ。｣
小さな青い薔薇の形をしたその中心には、白い紐が飛び出ている。俗に言うアロマキャンドルだ。麗日さんの掌にそれを乗せたA君は、そのまま彼女の目尻を撫ぜた。寝不足らしく赤くなっているのが気になったのだろう。だからといって撫でるなんて、僕には絶対出来ないが。麗日さんも麗日さんで、A君の手には慣れたのか最初の頃と違い大人しく擦り寄っている。傍から見たらカップルのそれでも、僕らには普通の友人の戯れだ。A君だから、だけれど。自分もやられるし。
｢ありがと、でもこんな可愛いの……いいの？｣
｢うん。ほら、誕生日プレゼント？ケーキもあるから、夕飯後食べようね。｣
誕生日おめでとう、と笑うA君に、麗日さんはやっといつもの笑顔を見せた。そっか、今日は麗日さんの誕生日か。忙しすぎて失念していたが、麗日さんには僕も誕生日を祝って貰ったし、今からでもお祝いしたい。ううん、と唸る。
｢デクくんも飯田君も一緒に。｣
｢えっ、いいの？｣
｢麗日さんの誕生日、お祝いしたいでしょ？｣
A君からの言葉に、僕達はぶんぶんと首を縦に振った。有難い。夕飯までにプレゼントを買いに出ようと飯田君と目配せして、麗日さんの喜ぶ顔を思い浮かべた。
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続く (更新停止中)
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ゆきねこ。(プロフ) - 音兄Love!@鈴音さん» 嬉しいです！！！エンデパパはほんとに優しい……すれ違いがなくなったらいいのにと思います (2019年1月18日 12時) (
レス) id: 819d312a56 (このIDを非表示/違反報告)
音兄Love!@鈴音(プロフ) - ハロウィンとても好きです…!!!設定が好き…エンデパッパ結局優しいんですよね…あとかっちゃん優しくてしんどい…… (2018年11月1日 21時) (レス) id: a8cf11cd3d (このIDを非表示/違反報告)
ゆきねこ。(プロフ) - シロさん» ありがとうございます(´ ; ω ; ｀) (2018年2月14日 23時) (レス) id: 819d312a56 (このIDを非表示/違反報告)
シロ(プロフ) - 好きです (2018年2月14日 23時) (レス) id: 55b0e9cf98 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきねこ。 | 作者ホームページ：
作成日時：2018年2月14日 13時
