格子から見上げる世界 壱 青×緑 桃×赤 橙×黄

No.32 ページ31

流星との内緒の夜を過ごしてから一週間

 

 

 

「内緒の夜…」

 

 

なんや恥ずかしいな

 

自分で言ってて顔に熱が集まる

 

アカンアカン！

 

 

 

そんな事を考えながら

その日も、いつも通り準備をすすめる

 

 



 

「黃珀姐さん

準備、整いました」

 

 

綺麗に着飾り、淳太くんの部屋へと向かい

挨拶をする

 

 

 

「緑翠…今日も可愛いな

喜ばはるわ」

 


 

あの人がな

 

 

 
 

「ん？

何か言うた淳太くん？」

 


 

「何でもあらへんよ

今日も、楽しいお座敷ならええな

なぁ…可愛らしい緑翠」

 

 

 

「可愛い緑翠って…

なんやのん？淳太くん

なんや、いつもと違う」

 

 

 

「どこがいつもとちゃうのん

いつも通り、今日も目を見張るくらいの可愛さやで

それに楽しいお座敷になるよ

神ちゃんにはな」

 

 



 

なんや、今日は含みのある喋り方やな

淳太くん

 

 



でも楽しそうな顔してるしな

 


 

えっか、淳太くんが楽しそうなら

 

 

 

「ほな、お客様を迎えよか

緑翠…

ええ顔でな」

 

 

 

 

 

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