【d!】〔悲報〕この乙女ゲーム、ヒロイン居ないんだが?

39話 ページ41

-シャークんside-




はぁっはぁ、はぁっ……


シャ「間に合えーっ!」


さっきからいやな予感がして落ち着かない。


スマイルになんかあったらどうしよう。




足は速い自信があったが、さっきぶるーくを担いだ負担が大きかったらしい。思うように足が動かない。


もし、あの光が、スマイルを呼び込む為の罠だったら?


それに気づかず、スマイルがそこに行ってたとしたら?

俺らには到底動かすことのできない大きな力が働いているような気がした。





シャ「や、やっと、ついた……」


スマイルは!?無事か?


直ぐにでも飛び込んで安否を確認したい所だが、もし俺の勘が当たっていたら、俺まで動けなくなってしまう。


今できる最善の策は……


俺はそっと割れた窓に顔を近づける。

すると、中からは、


スマ「ーーーー!!」

スマイルの声が。




シャ「よ、よかった……っ」

軽く過呼吸になりながらも、仲間がまだ生きていることに安心する。


心配させやがって……はやく呼んで、一発殴ろ。


シャ「おーい、スマイ……っ!」



俺が名前を呼ぼうとした途端、強い力で口を押さえられた。


シャ「んー!ん"ん"!!」



ま、まじか……まさかこっちにくるとは……


後ろから押さえられているから、誰かも分からない。


それが余計に恐怖を倍増させる。


正直やばい。かなりやばい。


どうしよう。

誰だ?、誰なんだ……?



?「まったくもって……こら!暴れないの!怪我したらどうすんのよ!」


……は?

お、女??


俺は怪力である自信はないが、それでも一般男性くらいの筋力はある自信がある。

そんな俺を、女が簡単に押さえつけているだと?



何者だよ……

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