【d!】〔悲報〕この乙女ゲーム、ヒロイン居ないんだが?

37話 ページ39

シャ「……にしてもびちょぬれじゃん、ぶるーく。」



と、俺がそう言った途端、





ぶる「ぇ…………ぁ…ど、どうしよう、、どうしよ」




ぶるーくは、頭を押さえて苦しみ出した。



シャ「大丈夫か!?……濡れたなら、着替えてこよ……一緒に行くから。」



でも、相変わらずぶるーくは、苦しんだままだ。




シャ「濡れたなら、着替えてきたらいいだけだろ?」


何がそんなに嫌なんだ。


シャ「ほら、行くぞ。」




今の状態のぶるーくをここに置いていく訳にもいかないのでスマイルに、


そっちに行けるのはもう少し遅くなりそう、ごめんな。

……なんて、何の意味もない謝罪の言葉を口にして、ぶるーくを連れていこうとする。








……でもぶるーくは、濡れたことが相当ショックだったのか、はたまた俺の言ったことが理解できていないのか、その場に突っ立ったままだ。



……もしかして、風紀委員室を汚すのが嫌なのだろうか。
そこにいる皆のことを考えて?


ぶる「どうしよう……どうしたら…………」




……いや、それは無いだろうな。

今の彼は、昔のぶるーくとは違うって、直ぐに分かった。



……昔とは違う。





……全く違う。












・



















・



シャ「ふぅ。」

何とか彼を、部屋の前まで引きずることに成功した。


さて、問題は、この嫌々言って今にも泣き出しそうな彼を、皆にどう説明するか、だ。


てか、いい加減俺の脚に縋って泣くのはやめてほしい、正直言って疲れた。



シャ「はぁ。どう説明しよ」


いやまさかどこかに頭ぶつけておかしくなったとか雨に濡れたから性格が180°も変わってしまったとか、絶対信じてくれんし俺だって信じないと思うし。




うーん、どうしよ



ぶる「どうしよぉ、シャークん……どうしよぉ」


シャ「どうしよ、どうしよ……」











「え"、二人とも何してんの……」

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