【d!】〔悲報〕この乙女ゲーム、ヒロイン居ないんだが?

12話 ページ13

「なんだチーノ、ここにいたんか」

オレが宣戦布告された直後、横からそんな声が聞こえた。

その瞬間チーノはオレを横に突き飛ばして、満面の笑みで声の主の方を向いた。


うん普通に痛いし怖い。



チノ「…あシャオロンさん、コネシマさん!久しぶりです!」


え変わり身早。


シャ「久しぶり!…それよりそいつは?」



『Aっす。よろしくっす。』



シャ「あ、お前がAか!よろしくな!

……てか本当に女っぽいな」



コネ「せやろ!俺最初会ったとき見間違えてん。あの時は本当にすまんかったな…」



『いえいえ…大丈夫です』



コネ「でもなんかお詫びしたいねん。………あ!一緒に昼ごはん食べへん?ここの鮭絶品なんやで!」




シャ「俺も!」


コネ「はぁ!?俺が先に誘ったんやん!」

シャ「ええやろ一人くらい増えたって!」

コネ「お前やけいけんのや!」

シャ「なんやて!」

コネ「あ"ぁ!?」





『……皆で食べましょ…』


俺は誰とでも良いのよ喧嘩しないで。



ていうか君らが一緒に食べようって言い出した辺りからチーノくんの視線が痛いのよ!分かる?



切実に止めて欲しい。

チノ「…あの、俺も一緒で良いですか?」



『…ええよ』


シャ・コネ「「Aが良いなら!」」

シャ「あぁん!?俺が言おうとしてるのに被せんなよこのくそシッマ!」

コネ「それは俺の台詞や!被せんな!」


『…いつもこんな感じなの?』

チノ「…残念ながらそうです。」


…なんか初めてチーノくんに同情したわ


ーーその後仲良く?お昼ごはんを食べたとさ。めでたしめでたし?



ー時は飛んでー


ショ「Aさーん、もう逃げられませんよ♡
……てか部屋も隣とか…嬉しすぎる。運命っすかね♡」

鬱「ごめんねAちゃん。ショッピくんがどうしても会いたいって言うから……」


今俺の目の前にはニコニコのショッピくん。


と鬱先生。


オレが何て返せばいいか迷っていると


コネ「ショッピくーん。ちょっとお話があるんだけど〜」

ショ「な、何のことっすか」

コネ「忘れたとは言わせんで。A男やったやん」

ショ「……ｽｩ……ｵﾜｯﾀ」

チノ「ドンマイww」


鬱「Aちゃん!そんなことより朝の覚えてる?約束通り、今日の夜Aちゃんの部屋に行くからね!」

来んでええで?

ショ「え、何それ。俺聞いてないんすけど。ちょ、コネシマさん待って下さい






…コネシマさぁぁん!」



楽しそうでなにより。







「……ﾀﾞﾒﾀﾞﾖ!逃ｹﾞﾃ!」

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