( 続 ) 温 度 差 ℃ ___ Reo . S

89℃ ページ39

( 玲於 side )






涼太Aちゃんは俺が預かってるから

涼太安心して




涼太くんからの、そんな連絡が来て焦る俺

いや、安心したけど


Aと涼太くん一緒に居るって結構まずくない？
人って辛い時に支えてくれる人に 強い信頼感とか持つじゃん

どーすんの、これで俺より涼太くんのこと好きになっちゃったら。



ガセネタだけど、俺こんな報道起きちゃったし

Aが疑ってたらどーすんのさ





玲於「 … ああもう！」





そんな不安に駆られた時にタイミングよくAからの連絡。

ホントはまだ会っちゃいけないんだろうけど
俺は我慢が出来なかった

Aに逢いたい一心で 部屋番号を伝えていた




* * *




久しぶりに会うAは、どこか大人びて見えて

いつもと変わらない可愛い顔の中に
凛としている空気感が漂っている

今日だけは 赤ちゃんやガキみたいに見えなくて

ただ純粋に 魅力的に見える




ごめん、と謝る俺を抱き締めるA

小さく身体が震えていた





「 … んも、泣かないでよ 」


玲於「 お前こそ、泣いてるし 」





二人して 馬鹿みてえ

こうやって触れ合えている事が幸せで

Aの体温が心地良くて もう二度と離したくないと思った





玲於「 ねえ、ちょーだい … 」





ぷっくりとしたAの唇を指で撫でると

うん、って小さく頷いて俺の服を握った

そんな事されたら可愛くて堪んないの、知っててやってんのかなコイツは。





「 ん … っ しょっぱい 」


玲於「 泣き虫 」


「 玲於くんも … 」


玲於「 まだ足りないんですけど 」







俺がそう言うと、“ いいけど今日はシないよ？”って

まぁ、ここ一応立派なホテルだし
ムード的には 普通ならそっちになるんだろうけど

今の状況じゃ、抱きたくても我慢するしかない






玲於「 会えなかった分、埋めさせて お願い 」


「 ん … じゃあ私の淋しさも埋めて、いっぱい 」



玲於「 … やっぱり淋しかった？」


「 うん … ホントは、毎日玲於くんに逢いたいって思ってた 」


玲於「 やべえ、嬉し過ぎてにやける 」







“ もうにやけてますよ、お兄さん ” なんて
俺の顔見てクスクス笑いやがるから

「 黙れ 」ってその唇を塞いでやった


いや、食ってやった って言った方が正しいかな？






「 ん … っ れ、おく … 」





相変わらずAは俺を煽るのが得意らしい

1週間ぶりで、生殺しの刑 … 鬼畜すぎる。






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