70℃ ページ20
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“ さみぃ〜 ” って身体丸めながら
お風呂上がりの私を抱き締める玲於くん
ほっぺたに当たる、耳が冷たくて
手であっためてあげるように、包んであげる
玲於「 Aのシャンプー、いい匂いだよね 」
" おれめっちゃ好き ” って耳元で甘く囁いて
ずるいよ、そんなの
さっきまでの不安ぜんぶ 吹き飛んじゃうよ
「 私も玲於くんの香り好きだよ 」
玲於「 いい匂いでしょ 」
冷たい鼻先が、ぶつかって “ 逢いたかった ” と呟けば 自然と重なる唇
ちょっとだけ お酒の味がして ほろ苦い
誰と飲んできたの?
女の人も居たの?って聞いてしまいそうになる
「 んん … っ 」
玲於「 … どした?」
ちゅ、と何度も重ねられる唇
ストップかけるように私が離れると、不思議そうな顔して見つめられる
ごめん 玲於くん
私やっぱり気になった事は 確かめたい
「 … お仕事の人と飲んできたの?」
玲於「 うん、ていうかダンス仲間かな 」
「 女の人も、一緒?」
玲於「 え?あー… いや、居ないけど 」
答えにちょっとだけ戸惑って 変な間が妙に気になる
私、見ちゃったんだよ?
玲於くん、抱き着かれてたでしょ。ちょっとだけ嬉しそうにしてた
ほんとにその場に彼女は居なかったとしても
今の私には 玲於くんの言葉を100パーセント信じることは出来なかった
「 私、もう … 寝るね 」
玲於「 ちょ、まだ22時だよ?早くね?」
「 今日は疲れちゃって 、もう眠いの 」
ほんとは眠たくなんかない
もう少し玲於くんと一緒に居たいし
もっともっと、キスだってしたい
でも、これ以上こんな気持ちのまま一緒にいたら
私 … 泣いちゃいそうで
玲於「 … なに、怒ってるの?A。」
「 怒って、ないよ?」
ベッドに潜って頭まで布団の中に隠すと
自然と溢れてくる涙
こんなにも自然に流れてくるなんて、初めて
玲於「 じゃあ、どうして泣いてるの?」
「 … 泣いてない 」
玲於「 嘘つき 」
被ってた布団、捲られて
顔隠してた手も呆気なく引き剥がされる
玲於「 A、どうして泣いてるのか。
俺、ちゃんと話し聞くから … 教えて?」
「 … 笑わない?」
玲於「 笑わないよ 」
「 … 怒らない?」
玲於「 うん、怒んない 」
普段ツンツンしてるのに、こういう時だけ
優しく撫でてくれるのも 私だけにしてほしい
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みずき - 震えるくらいいい話でした!! (2018年2月6日 0時) (レス) id: 2c54f0fef5 (このIDを非表示/違反報告)
honoka - めっちゃよかったです!新作も頑張ってください! (2018年2月4日 15時) (レス) id: fb70c0baa4 (このIDを非表示/違反報告)
うたは(プロフ) - えびちゃんさん» えびちゃんさんは変だからえびちゃんって呼びますね!えびちゃんのお話これからも楽しみにしてます!!!! (2018年2月3日 23時) (レス) id: 45f0dce7ca (このIDを非表示/違反報告)
えびちゃん(プロフ) - うたはさん» うたはさん、嬉しいコメントありがとうございます!! (2018年2月3日 23時) (レス) id: 88c81ce664 (このIDを非表示/違反報告)
うたは(プロフ) - えびちゃんさん» 本当に最初から最後まで最高でした!! (2018年2月3日 23時) (レス) id: 45f0dce7ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:えびちゃん | 作成日時:2018年1月17日 8時