( 続 ) 温 度 差 ℃ ___ Reo . S

68℃ ページ18

.






キラキラ王子様オーラの岩田さんとお別れして

ジェネの部屋へと案内してもらった

でもそこには、やっぱり玲於くんは居なくて
他のメンバーさんは勢ぞろいしてる


どこ行っちゃったんだろ〜って 涼太くんも不思議そう




龍友「 あっ！Aや！！」


隼「 もう呼び捨てしてんすか？笑 」


裕太「 玲於ならおらんで〜 」





“ トレーニングルームかなぁ？” なんて
メンディーさんが考えるそぶり見せる


玲於くん、人一倍頑張り屋さんだって 前に涼太くんと飲んだ時教えてもらったっけ

隠れて努力してるのかな





「 私、今日は帰るね？涼太くん、案内してくれてありがとう 」


涼太「 玲於に会わなくていいの？」


「 うん、大丈夫！皆さんも撮影頑張ってくださいねっ 」


亜嵐「 Aちゃんマジ天使 」






メンバーさんに挨拶をして、涼太くんともお別れした。

あとは来た道を戻って帰るだけ！


“ 関係者 ” というパスのようなものを首にさげた

… こう見たら私、社員さんみたい

こんな会社で玲於くんたちと働けたら、どんなに楽しいんだろうなぁ


なんて、ちょっと妄想しながらエレベーターのある方まで歩いていくと





「 あ、玲於くん 」





ダンススタジオのある廊下で、玲於くんを発見。

突然逢いに行ったらびっくりしてくれるかなぁ
なんて思って

彼の元に駆け寄ろとしたら




“ 玲於くんっ ”

という、私よりも可愛い声で彼の名を呼んで

軽く抱きついている 髪色の明るい女の子





玲於「 相変わらず元気だな(笑)」


『 玲於くん、また筋肉ついたね〜！』





誰なんだろう … あの女の子。

私と同い年か、年下くらいで 小柄で。なんだか親しげに話してる二人

前から知り合いだったみたいで、やけに距離感が近い





玲於「 新しいダンス、ちょっと見てよ 」





そう言って二人は、ダンススタジオへと消えて行った

私はただポツンと廊下に残されて

何とも言えない感情に戸惑っている


これ、嫉妬 … だよね




スタジオの中を覗いてみたかったけど

そんな勇気はなくて、私はエレベーターに乗った




「 なによ、デレデレした顔して … 」






ああ、こんなことで嫉妬なんてホントはしたくない

玲於くんを信じてるから

見なきゃ良かったな。知らなきゃこんな気持ちにならなかったのに




「 はぁ … 」





帰り道、私の溜息は

どれだけの幸せを逃したのだろうか







.

69℃→←67℃

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す