黒 の 彼 女 ５

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それから数時間翔太くんと話していたら


ガラガラッ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


『 蓮っ、！！！ 』

蓮「 わ、っ 」


仕事を終えたAが来て、勢いよく俺に抱きついてきた

少し足が痛んだけど、そのことを伝える前に俺の服がじわっと濡れていることがわかった


蓮「 A…？ 」

『 ばか！蓮のばーかっ、！！ 』

蓮「 ごめん 」

『 なんで昨日言ってくれなかったの 』

蓮「 すぐ治ると思ってた 」


素直にそう伝えると、またぎゅっと強く引き寄せられる

本当に心配してくれてて、骨折だけでこんなに泣いてくれる彼女ってなかなかいないだろう。
俺もそっと背中に腕を回した


『 ごめんね、っ気づいてあげれなくてごめん 』

蓮「 大丈夫、伝えなかった俺が悪い 」

『 ……蓮、ほんとばかっ 』

蓮「 馬鹿馬鹿言い過ぎ 」

『 だってばかだもん 』


顔を見たら、涙でメイクなんか落ちていて
グチョグチョの顔になっていた

俺がこんな顔させてるんだ。と思うと胸が痛い


『 １週間毎日仕事終わりくる 』

蓮「 じゃなきゃ、寂しくして死んじゃう 」

翔太「 兎かよ 」

蓮「 Aに対してね？ 」

翔太「 片足折るぞ 」

蓮「 こんなことばっか言ってくる翔太くん、どう思う？ 」

『 お兄ちゃんとして最低だね 』

翔太「 は、？！俺、目黒のお兄ちゃんじゃねえし！ 」

蓮「 えぇ？さっき俺のこと、俺の弟って言ってくれたじゃないですか 」

翔太「 ………言ってねえ！ 」

『 えぇ？そうなの？笑 』

翔太「 人違いだ！ 」


耳まで赤くして否定する翔太くんが可愛すぎて、Aとふたりで散々いじりまくりました

そして、面接時間も終了間近となって
Aと翔太くんが帰る準備をはじめる


翔太「 ほんと、お前ウサギだな 」

蓮「 えっ 」

翔太「 帰って欲しくないって顔してる 」

蓮「 …… 」

『 明日も来るよ 』

蓮「 ほんと、？ 」

『 うん、絶対来るから 』

蓮「 待ってる 」


Aに触れるだけのキスをしたら、手を振って2人は帰っていった

途端に襲ってくる寂しさ
ベッドから降り窓を見れば、2人で仲良く肩を並べて歩いていて
振り向いてくれねぇかな、…。なんて思っていたら


『 (あ！)笑 』

翔太「 笑 」


ふたりして、手をブンブン振ってきた

嬉しくて俺も手を振り返せばAからの投げちゅーが来て
俺も投げちゅーを送り返す

あ〜寂しい

こうして俺の１週間入院生活が始まった









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