杖に魅いる２【ハリーポッター】 (ページ16)

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第16話ページ16

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「アーサー！ロン、この子は？」

一部始終を見ていたモリーが駆け寄った。

「えっとA・オリバンダーだよ。杖の店の」

『初めまして。あの、おじさんなんて言ってごめんなさい』

「気にして無いよ。それに私も少々熱くなり過ぎたようだからね」

「用は済んだみたいね」ハーマイオニーが紙袋を見つめて言った。Aはジニーを見た。

『ロンの妹の、えっと確か』

「ジニーよ」

『ジニー、杖はまだ買ってないでしょう？』

小さく頷いた。
Aはポケットから紙切れを出して、ジニーに渡した。

『クーポン。』

「でもこれ、手書きよ」

『名前があるでしょう？わたしの。それがあれば、ギャリックさんは分かるから。友人割引』

ギルデロイ・ロックハートの教材は高かったので、ウィーズリー夫妻は、とくにモリーは喜んだ。

「僕のはお下がりだったのに」

ロンが拗ねたように言った。
ジョージとフレッドが、それをからかうようにロンを肘で突いた。

『私としては、お下がりでも嬉しいわ。
ギャリックさんの作った杖は世界一素晴らしいもの』

「君はひとりっ子だからいいんだ。何人も兄弟がいてみろ、すぐこれだ」

ロンは自身の薄汚れた服を広げてみせた。