【銀魂】宇宙船の旅で Ⅱ【神威】 (ページ12)

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翌日。
Aと神威は昨晩あったことを阿伏兎に話した。

「ストーカーだぁ？ったく、厄介なやつがいるもんだな」

「Aの部屋の鍵を開けたかもしれないんだ。一応、その形跡もあるか調べようよ」

「しょうがねえな。まあ今のAならそんな奴は殴って黙らせることも出来そうだが」

「俺がもっと殴ってもいいんだけどね」

神威は笑みを浮かべながら拳を作る。

『やっぱり一発殴るくらいはした方がいいのか…』

「言うようになったじゃねぇか。夜兎らしくなってきたのか、馬鹿な団長に似たのかねぇ」

阿伏兎は笑いながら言った。
神威も少し楽しそうな声を上げる。

「まあ部屋の件は分かった。団長と共有なら心配ない、とは言いきれないが…まあその例の団員からの被害が減るならマシだろう」

「よかったね、A」

『あ、ああ。こう、素直には喜べないが』

「まあ厄介な団長と同じ部屋で寝泊まりなんざ、どんな団員も喜びはしないだろうよ」

「酷いこと言うね」

「まあ部屋のセキュリティも少しは強化しておく。あとは例の団員の名前が分かればいいんだがな」

『特徴なら少しは…』

Aは例の団員の特徴を覚えている範囲で話す。
神威の補足も入りつつ、詳しい情報を伝えていく。

「少し心当たりがあるやつが団員名簿に何人かいる。写真もついてるはずだ、資料室に行くぞ」

3人は資料室に行き、団員名簿を探した。

「第七師団の名簿は…これだな」

『そんな資料があるんだな』

「団員が入団した時点で個人情報が紙にまとめられるんだ。Aの登録も俺が勝手にしといたよ」

『どうりで何も聞かれた覚えがないのか』

「とりあえず、一枚ずつ見ていくぞ」

顔写真と出身や、役職などが書いている資料をペラペラと眺めていく。
5分ほど探すとそれらしき人の写真が目に入った。

「阿伏兎、こいつ…Aの部屋の前にいたやつだ」

「こいつが…？特になにも功績をあげてないな、ピッキングとかできるならそれなりに目立ちそうなやつだが…」

『一応印をつけて、他も見てみるか…』

またペラペラと見ていくが、それらしき人物はそれ以外見つからなかった。

「やっぱりこいつだよ」

『…』

Aも黙って頷いた。

「こいつの行動を他の団員に調べさせてみる。団長と嬢ちゃんはあまり離れないようにしてくれ」

「さすが阿伏兎。色々頼れるね」

「ったく、こういうのは真面目だな…」

神威とAはしばらく行動を共にすることになった。