プロローグ ページ2
人類は巨人に勝った。
謎は残ったままだったが、人類は自由の身となった。
その後調査兵団による壁外に残った巨人の掃討が行われ、巨人は消息を絶ち…ついに駆逐されたのだ。
そして人類の行動範囲は壁の外までへと解放された。
歓喜した人類は行ったことのない壁の外へと徐々に旅立ち、住処を壁外にする者も現れたのだった。
そんな平和な毎日。
誰もが夢見た理想の生活。
だがそんな中、ただ1人自由の身となれない無様な少年がいた。
エレン・イェーガー。
彼は巨人の力を身に纏い、自身の身を巨人へと変える。
巨人が駆逐された今、全人類から恐れられるのは彼のみだった。
人類から拒まれた彼は暗い地下に幽閉され、巨人が駆逐された今も尚、1人地下に佇んでいる。
そんな彼にまた、悲報が降りかかった。
処刑だ。
人類の完全安寧のため、政府は巨人という存在を抹消させるという決断に出た。
彼さえいなくなれば人々は安心して暮らせるとでも考えたのであろう。
だが処刑の手段に困惑した。
処刑中に反抗されたら大事に過ぎなかった。
相手は巨人の力を持つ者。
巨人化されれば、被害をもたらす。
そこで政府は、エレン・イェーガーの処刑をリヴァイ兵士長に命じた。
審議所での約束は未だに有効だったのだ。
彼を殺す権限はリヴァイ兵士長にある。
リヴァイ兵士長なら、彼も同意の上処刑に応じるであろう。
そう検討した。
処刑を宣告された彼は、絶望に浸った。
ただでさえ、暗い地下で自分だけ自由になれないのに、しまいには同じ人間に処刑されるのだ。
ましてやあの憧れのリヴァイ兵士長に。
耐えられるわけがなかった。
彼は泣きじゃくり、毎日のように地下に泣き声を響かせるのであった。
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作者名:P子先生 | 作成日時:2018年5月3日 15時