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ひーくんに強がってみたくせに、さっきから身体がぽかぽかして頭もぼーっとしてきた。


今日解いた過去問の訂正くらいはしなきゃ。ただでさえ遅れを取ってるのに。って、思えば思うほど手は震えるし、泣きたくないのに涙が溢れてくる。


照「大丈夫、大丈夫。久しぶりの学校でこんだけ頑張れれば十分。今日はお家でゆっくりしてまた明日おいで?」

優しいひーくんの声に包まれて、気づけばベッドに逆戻り。

喘息は落ち着いてるけど熱がね…って、誰かに電話するひーくんの声を聞きながら目を閉じた。



大野「“雨垂れ石を穿つ”って言葉の意味知ってっか?どんなに小さなことでも根気強く続けてたら、いつか大きなことを成し遂げる。

どんなに辛くてもきつくても、努力してきたんだ。お前は大丈夫。焦んな、ゆっくりいけ。」


ふわっと頭を撫でられた感覚で目が覚めて、聞こえてきた大ちゃんの声。

どんな時も見捨てないでくれた大ちゃんの言葉。やっぱり私もこんな先生になりたいって思うんだ。




次に目が覚めたのは、見慣れた自分の部屋だった。
さっきまでのポカポカは無くなって、なんだか頭はスッキリしてるけど、気分は最悪。

汗でベタついた身体に耐えられなくて、シャワーで汗を流す。脱衣所に暖房は入れたけど、さすがに寒かった…。

早く髪乾かそ〜ってドアを開けると、こわーい顔が。


北斗「おっまえなぁ!!こんな真冬に熱出して、シャワー浴びるバカがいるか!!もぉ〜早く来い!」


ほくちゃんに引っ張られてリビングに行くと、あれ?みんないる…。わお、もう23時過ぎてるじゃん。

田中「お前まじで、北斗怒らせる天才だな〜。」

ドライヤーしてても聞こえてるって。ニヤニヤしてる樹くんの肩にグーで一発お見舞いする。

高地「よく寝てたから起こさなかったけど、ちょっと腹に入れとけ。また明日も学校行くんだろ?」

「はーい。ありがとう…。」


こーちが出してくれた、優しい味の雑炊は美味しくてぺろっと食べちゃった。

京本「ふふ、眠たいでしょ。寄りかかっていいよ?」

北斗「あー、ここで寝るなよ?」

森本「いいじゃーん!寝たら俺運ぶよ?こたつで寝るの最高だよな〜。」

たいちゃんに寄りかかって、慎ちゃんと樹くんのゲームをぼーっと眺める、なんでもない時間。


「ちょっとずつね、頑張ってたら、いいことあるんだって。ちょっとずつ、いっぱい、がんばるね。」


どっちだよ!ってツッコミにはノーコメントで。


“雨垂れ石を穿て”


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みーちょん(プロフ) - いつも読み直しては癒されてます!!素敵なお話ありがとうございます!!!! (2022年3月22日 9時) (レス) id: 61a5c2e382 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きなり | 作成日時:2022年1月30日 0時

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