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田中side
喘息の大発作を起こしたAだったけど、どうにか持ち堪えてくれた。
涙の跡を撫でながら、寂しい思いをさせてしまったと反省する…。
森本「俺ら、Aのこと全然見れてなかったな…。ジェシーのとこ来てたのも、気付かなかったし。」
「そんなの、みんな同じだろ。こいつを守るって決めたのに、泣かせちまった…。」
京本「そして今からもう一回泣かせる…(苦笑)」
「もー！やめてよ、きょも！！俺だけ悪者にしないで！！」
どよーんとした反省の空気が、一気に変わる。
さっき高地に頼まれた、厄介なこと…
ジェシーと一緒にいたんだから、おそらくというかほぼほぼインフル確定なんだけど。やっぱり正式な反応が出てからじゃないと治療に入らないから…。
「寝た…？寝てる…？そのままいけっかな…」
森本「…樹アウト。お前の声で起きた…。」
うっそだろ…
右手に構えてた細長い綿棒をサッと背中に隠す、けど…。
京本「…樹アウト。ばっちり見られた…。」
もー！！！
「慎太郎、しっかり身体押さえて。きょも顔ね。」
身体と顔を固定されて、ひぃって怯えるA。
「A〜ちょっと痛いけど頑張ろうな…」
きょもの手でグッと上をむかされたAの目からはとめどなく涙が溢れる。
もう、俺まで泣きそう…
ん゛ぅー！！！！
京本「がんばれー！いーち、にーい、さーん！はい、おわり！がんばった！！」
っおぇ…！じゅいぐん、ぎらいー！！！
森本「樹くんきらいだね〜頑張ったね〜よしよし。」
こいつら、まじで…！！
Aに避けられながら出した検査結果はやっぱりインフルエンザ陽性。
こんだけ泣ければ大丈夫だなって、点滴はそのままだけど家に戻り和室に寝かす。
高地と北斗も帰ってきて、全員でAが作ってくれていたおにぎりを食べた。
これから、絶対こんなことが起こらないように、しっかり胸に刻んで。
…ガタンッ
北斗「ちょっ！A！！まてまて！」
「へへ〜みんな、いる…」
繋がった点滴を倒しながらリビングに歩いてくるAを北斗が受け止めて、熱のせいでとろんとした顔をみんなで撫でてやれば嬉しそうに笑うんだ。
「おにぎり、ありがとな。美味かった！」
そう言えば、どーいたしましてってまた笑った。
.
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きなり(プロフ) - こころさん» 嬉しいコメントありがとうございます…！！こうして言葉で伝えてくださると、とても励みになります＾＾楽しんでいただけるように、頑張ります。今後もよろしくお願いします！ (2021年9月14日 22時) (
レス) id: d102b3716c (このIDを非表示/違反報告)
こころ - いつも楽しく読ませてもらっています！毎日更新されるのが楽しみです。これからも更新頑張ってください！ (2021年9月13日 21時) (レス) id: b96a3cc535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなり | 作成日時：2021年8月28日 23時
