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森本side
健人の容態も落ち着いて、やっと帰れる〜って樹と話してたところに飛び込んできたきょもにぐいぐい引っ張られて更衣室へ。
「きょも…？ちょっ、ちょっと！なになになに！引っ張んないでよ〜」
京本「はやく！！樹も！！急いで帰らないと！！」
スマホを握りしめて青ざめるきょもに、樹も何事かと心配そうで…。
田中「どした…？ちょっと深呼吸しな〜。落ち着いて教えて？」
Aが…
きょもが教えてくれたことは、俺らがAを守ると決めてから1番恐れていたことで。
もし、今も1人だったら…
もし、ジェシーのインフルエンザが移ってたら…
もし、喘息が出てたら…
もし、もし、もし。
樹の運転で家に帰る道中、自分の不甲斐なさに手が震えた。
.
ﾌﾞｰﾌﾞｰ
ソファーの下で鳴りっぱなしのスマホに必死に手を伸ばすけど、あと少しのところで届かない。
どこがきついか聞かれても、もうわかんない。
泣いたら苦しいって分かってるけど、涙のコントロールもできない…
ﾌﾞｰﾌﾞｰ
"たいちゃん"
ﾌﾞｰﾌﾞｰ
"慎ちゃん"
Aって呼ぶみんなの声が聞きたい…
もう一度、グッと身を乗り出してスマホに手を伸ばして…
ドスン！！
"わ！なんの音…！？あっ！でた！！A！A？A！？"
たいちゃんの声だ…
ーちょ、かわって！！
"A！？お熱出てない？苦しくない！？"
「たいちゃ…しん、ちゃ…」
"うんうん！たいちゃんだよ！もうすぐ着くからねっ！"
っ…ｹﾞﾎｹﾞﾎｯｹﾞﾎ、…っ！
"A〜泣かないで…苦しいね…吸入は？"
「もっ、ﾊｧ…いっぱい…っごめ、」
やっと聞けた大好きな声に、涙が止まらなかった。
「はや、くっ！んっ…かえって、きて…っ」
A！！
声が聞こえたと思った途端にグッと抱き抱えられて、後ろからぎゅーっと抱きしめられる。
この匂い…
森本「A…ごめんな？慎ちゃんに寄りかかってていいから、ちょこっとがんばれ〜！」
田中「A、頑張って深呼吸〜！背中も聴かせて…きょもルート取って、点滴入れよう。」
京本「A〜ちょっとチクッてするよ〜！上手だね、そのままだらーって力抜いててね…」
A！Aって何度も呼ばれて、苦しいのに嬉しくてニヤけちゃう。
森本「やーっと会えたねぇ…待たせてごめんね…」
よしよしって頭を撫でてくれる慎ちゃんの温もりに、また涙があふれた。
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きなり(プロフ) - こころさん» 嬉しいコメントありがとうございます…！！こうして言葉で伝えてくださると、とても励みになります＾＾楽しんでいただけるように、頑張ります。今後もよろしくお願いします！ (2021年9月14日 22時) (
レス) id: d102b3716c (このIDを非表示/違反報告)
こころ - いつも楽しく読ませてもらっています！毎日更新されるのが楽しみです。これからも更新頑張ってください！ (2021年9月13日 21時) (レス) id: b96a3cc535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなり | 作成日時：2021年8月28日 23時
