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本当に大丈夫？って聞いてくるなっちゃんだったけど、目を覚ましたジェシーの様子が変で、あわただしく動き出した。
真っ赤な顔ではぁはぁ息をするジェシー。
ー樹先生、ジェシーくん熱発です。はい、お願いします！
な「ごめん、Aちゃん。もしかしたらジェシーくんもインフルエンザかもしれないから、マスク着けてそこ座ってて？」
「んーん。邪魔になるから、帰る。ジェシーのこと、お願いします…！」
病室を出て廊下を歩いてると、電話をしながらパタパタと走ってくる樹くん。
あ…
挙げかけた手をそっと下ろす。
樹くん、気付かなかったな…。
ナースステーションを覗いても、慎ちゃんとたいちゃんの姿はなくて。
ぐっと覗き込むと、酸素マスクをつけた健人のそばに2人がいた。
.
ただいまーって呟いても何も返ってこない真っ暗な家。
洗濯物を畳んでも、夜ご飯を作っても、誰も帰ってこなかった。
クリニック忙しいのかな…見に行ってみようかな…
でも、めいわく…だよね。
ささっと自分のご飯を済ませて、帰ってきたみんなが食べられるようにおにぎりを作った。
ラップをかけて、メモも残して。明日の朝はみんなでご飯が食べられますように…って願いをこめてベッドに入った。
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田中side
病棟でインフルエンザの陽性者が出た昨日から、マスクが徹底できない子どもたちの間で次々と感染が広がった。
昨日は泊まりで対応して、ジェシーが熱出したって連絡受けて検査を終えた頃に聞いたAの様子。
急いでグループのメッセージを開くと、高地と北斗のクリニックも急患対応で残業になるかもって…。
まじかよ…。
きょもと慎太郎も今日は夜勤だし、俺も健人の様子見たいから帰れそうにないし…。
Aにメッセージ送っとこうって操作した途端に、樹先生！！って声がしてスマホをポッケにしまった。
.
北斗side
ふぅ…
樹から聞いてはいたけど、例年より遅いインフルエンザの流行。
その波はうちのクリニックにも徐々に迫っていて。
午前中はそこまでいなかったのに、午後診療が始まった途端、高熱や関節痛を訴える患者さんがどっと押し寄せた。
状態が悪い人には点滴処置をするもんだから、どうしても時間がかかってしまう。定時でパートの看護師さんを帰らせてからは、俺と高地の2人で対応した。
片付けも終えて家に帰れたのは日付が変わる直前で。
真っ暗なリビングには目もくれず、2階でシャワーを浴びた俺らは自室のベッドに倒れ込んだ。
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きなり(プロフ) - こころさん» 嬉しいコメントありがとうございます…！！こうして言葉で伝えてくださると、とても励みになります＾＾楽しんでいただけるように、頑張ります。今後もよろしくお願いします！ (2021年9月14日 22時) (
レス) id: d102b3716c (このIDを非表示/違反報告)
こころ - いつも楽しく読ませてもらっています！毎日更新されるのが楽しみです。これからも更新頑張ってください！ (2021年9月13日 21時) (レス) id: b96a3cc535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなり | 作成日時：2021年8月28日 23時
