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ニノ先生のスパルタマッサージから始まったリハビリ。今はボールを使って握力を戻す練習をしている。
二宮「そうそう、だいぶ良くなってきたんじゃない？痛みは出てない？」
「ん〜雨の日だけちょっといた
ガタンッ！
急に大きな音が聞こえて目を向けると、倒れた車椅子とスタッフさんに支えられている男の人がいた。
二宮「…。ちょっとそれ続けて待っててくれる？」
走って行ったニノ先生と他の先生もかけつけて、さっきの人は無事車椅子の上に戻れたみたい。
びっくりした…
広いリハビリ室で、車椅子の人を見ることは少なくないけれど、さっきみたいな場面を見るのは初めて。
…あの人は下半身が動かないんだ
…あっちの人は歩く練習
…その隣はマットに寝転がってる
改めて周りを見てみると、いろんな人がいた。
障害は人それぞれだって、事故の後たくさん調べたから知ってる。回復する人もたくさんいるって知ってる。
だけど。
なんとなく…なんとなく、ジェシーの姿と重ねてしまった。
二宮「おまたせ。どした、その顔なに？」
ほれほれって眉間のシワを伸ばしてくる先生。
二宮「どーせジェシーと重ねてんだろ…？もう、わかりやすいお姉ちゃんで困っちゃうね〜。」
「もう！髪やめてってば…！」
ニノ先生のせいでぐちゃぐちゃになった前髪を手櫛でなおす。
ーあの人は病気で下半身麻痺になった。今は自分で車椅子に乗り降りできるように、練習中。
ーあっちの人はAと同じ。足を骨折してこの間までギプスはめてたから、今は歩く練習。
ーその隣の人は…事故で首の骨を折って胸から下は動かない。
私の視線に合わせて、ニノ先生が説明してくれる。
本当は個人情報だから、ダメなんだよ？って苦笑いを浮かべながら。
「じゃあ、ジェシーは？何が出来なくて、何が出来るようになる…？」
二宮「ん〜。ジェシーはさ、身体の左側に麻痺があるけど、右側はしっかり動く。だから、最終的に自分の足で歩けるようになるまでは頑張って欲しいかなぁ。」
ーほら、あの人も。
ニノ先生が指差す先には、2本の棒に捕まって歩く人の姿。片足を引きずりながらだけど、しっかり自分の足で歩いてる…。
二宮「まぁ、まずは床に座るところから始めていくから、長いリハビリになるとは思うけどね…。それと一緒に、ご飯を食べられるようになるための訓練。スムーズにお話できるようになるための訓練。」
二宮「楽ではないよ、確実に。」
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きなり(プロフ) - こころさん» 嬉しいコメントありがとうございます…！！こうして言葉で伝えてくださると、とても励みになります＾＾楽しんでいただけるように、頑張ります。今後もよろしくお願いします！ (2021年9月14日 22時) (
レス) id: d102b3716c (このIDを非表示/違反報告)
こころ - いつも楽しく読ませてもらっています！毎日更新されるのが楽しみです。これからも更新頑張ってください！ (2021年9月13日 21時) (レス) id: b96a3cc535 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きなり | 作成日時：2021年8月28日 23時
