・〈イザナside〉 ページ48
8.30___
着いたのはAのマンション。
「人数が多くなったから多目的室に来てね」とだけ言われているので、何をするかはよく分からない。
『あ、イザナくん!』
胸元にリボンのついたワンピースをふわふわさせながら、Aがこっちへと駆け寄ってくる。
「服、似合ってる」
リボンのしわを伸ばすと、彼女の頬がほんのりと赤くなった。
「オイオイイザナ、俺らのこと忘れてねー?」
エレベーターホールの前で笑いながら手を振る奴らは___
「は、お前ら…年少の!」
灰谷兄弟やムーチョ、モッチーや斑目。隣には鶴蝶が立っていた。
「どうしてお前らが来てんだよ」
すると、Aが微笑んでこう言った。
『蘭くんに訊いたら少年院にお友達がたくさんいるって…』
「おう…分かった。多目的室行こっか」
年少時代は全員丸刈りだったので、洒落た髪型をしている皆を見て少し驚いた。
_____
部屋の中央には、言葉通り大きなケーキが置かれていた
「食べていいのかよ」
このまま冷凍保存して飾って居たい位なのに…と、ここで食べたら勿体ない気がするのだ。
「大丈夫だイザナ、俺とAちゃんが魂込めて作ったケーキだから!勿体無いとか思うなよ」
「兄貴生クリーム食ってただけじゃん笑。
食べ物は食べるためにあるんだからよ、遠慮せずに食ってくれ」
口をあんぐりとさせていると、今度はAが静かな声でこう言った。
『イザナくんの為に作ったんだもん。甘さ控えめだからお口に合うか分かんないけど…』
「___食う」
銀のフォークで一口。
その途端、熟したイチゴの甘さと、まろやかな生クリームが口いっぱいに広がった。
懐かしいと感じるのは、母親が作ってくれたショートケーキの味と似ているからだろうか。
「…美味い」
そう言うと、Aはほっと安堵の胸をなでおろす。
俺、やっぱりコイツの笑顔が好きだ。
*Happy Birthday Izana __END__
______
お誕生日の回はずっと作りたいな〜と思ってました。
どうか、イザナが大好きな人達と笑って暮らせる日が来ますように。
byゆあめ
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ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マンさん» ありがとうございます!楽しみにして下さるなんて嬉しいです(*‘ω‘ *)他のお話も時間があるときに更新していこうと思ってますので、是非よろしくお願いします!続編も近々上げる予定ですので、これからも頑張って続けます…! (2022年9月3日 22時) (レス) id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
昼夜逆転マン - すいません。見るの遅くなりました!凄く良かったです!ずっと続きを楽しみにしていたので見れてうれしいです!本当に大好きです!ほかのお話も見させていただきます!これからも頑張ってください! (2022年9月3日 14時) (レス) @page48 id: b028cbeeeb (このIDを非表示/違反報告)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マン3さん» コメントありがとうございます!好きーーーーーーのお言葉嬉しいです(*ノωノ)あともう少しで続編作りますのでお楽しみに!頑張ります…! (2022年8月27日 11時) (レス) @page46 id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
昼夜逆転マン3 - ちょっと、急ぎの用事があって時間がないので、感想を短くまとめます。 すきーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! これからも頑張ってください! (2022年8月26日 23時) (レス) @page46 id: c03225e7d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マン3さん» コメントありがとうございます!確かに依存してますね…。実はもうオチは決めているのですが、パート3を作らなければ完結できそうにありません(^-^;更新頑張ります! (2022年8月21日 14時) (レス) @page44 id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆあめ | 作成日時:2022年4月27日 21時