・ ページ5
「良かったら、家まで送っていこうか?」
『じゃあ…そうする!』
シセツを出る。辺りはうっすらと暗闇に包まれていた。
私たちはあの後、昔の話で盛り上がっていたのだ。
_________
「遊園地の時とかさ、Aビビりまくってさぁ」
『イザナくん!恥ずかしいからやめて!』
「今は克服してんの?」
『ジェットコースターとは一生分かり合える気がしない…』
そして、三人の間に笑いが起こる。
「でもさ、俺が年少に入った間、ずっと待っててくれたんだろ?」
『「うん!」』
「…こうやって昔の話するのって楽しいんだなって。ずっと俺の事覚えてたんだー…的な?」
「覚えてたと言うか、待ってたんだよ!改めておかえり、イザナ!」
「おう、鶴蝶」
温かい空気が流れた。心を蝕む不安なものが無くて、ずっと浸っていたいと思った。
__________
「俺、明日から学校行くことにする」
イザナくんがポツリと呟いた。
『クラス表見た?私たち、同クラだよ!』
「見た!俺さ、クラスだけ見て帰ろうと思ったんだけど。
Aの文字を見つけて待つことにした」
『私も…きっと、イザナくんの文字を見なかったら、そのまま帰ってたかも』
私の言葉に、イザナくんは笑った。
それを見ていると、私も温かい気持ちになってきた。
『…あ、そういえば、真一郎さんは元気なの?』
「真一郎かぁ…元気だけど。最近は手紙でしかやりとりしてないかも」
『そうなんだ…』
「でも、真一郎は俺の大事な兄貴だから。…ただ、万次郎について色々思っただけで」
『マイキーの事?』
「あぁ。しょうもないかもしれないけど…。
あ、Aのマンション見えてきた」
『本当だ…!ここまで送ってくれてありがとね』
「A、また明日」
イザナくんは、私の頭を撫でる。
『…うん』
私はぎゅっと彼の手を握った。
「やっぱりAは優しいな」
それを聞いて、私も何だか嬉しくなった。
イザナくんが見えなくなるほど見送った後、私はマンションへと入る。
けれど……
明日が待ち遠しい程、彼に会いたいんだ。
511人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マンさん» ありがとうございます!楽しみにして下さるなんて嬉しいです(*‘ω‘ *)他のお話も時間があるときに更新していこうと思ってますので、是非よろしくお願いします!続編も近々上げる予定ですので、これからも頑張って続けます…! (2022年9月3日 22時) (レス) id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
昼夜逆転マン - すいません。見るの遅くなりました!凄く良かったです!ずっと続きを楽しみにしていたので見れてうれしいです!本当に大好きです!ほかのお話も見させていただきます!これからも頑張ってください! (2022年9月3日 14時) (レス) @page48 id: b028cbeeeb (このIDを非表示/違反報告)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マン3さん» コメントありがとうございます!好きーーーーーーのお言葉嬉しいです(*ノωノ)あともう少しで続編作りますのでお楽しみに!頑張ります…! (2022年8月27日 11時) (レス) @page46 id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
昼夜逆転マン3 - ちょっと、急ぎの用事があって時間がないので、感想を短くまとめます。 すきーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! これからも頑張ってください! (2022年8月26日 23時) (レス) @page46 id: c03225e7d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マン3さん» コメントありがとうございます!確かに依存してますね…。実はもうオチは決めているのですが、パート3を作らなければ完結できそうにありません(^-^;更新頑張ります! (2022年8月21日 14時) (レス) @page44 id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆあめ | 作成日時:2022年4月27日 21時