・ ページ4
学校を出て、私たちはシセツへ向かう。
門限を気にすることも無かったので、ゆっくりと歩いていた。
『本当に久しぶりだなぁ…この道』
「うん。いつも手を繋いで走ってたよな」
『…また、繋ぐ?』
「いーよ」
イザナくんは私の手を握った。
温かくて、何とも言えない安心感。
「よくさ、“帰り道が怖い”って言ってたよな。今もそうなのか?」
『それ、小学生の時の話じゃん…!今は夜も平気ですよーだ』
私の口調が可笑しかったのか、プッと吹き出した。
「でもA、変な奴には気を付けた方がいいよ」
『分かってる!一時期安全絵本にハマってたし』
「…それなら良かったけど」
まるで、昔に戻ったみたいだ。シセツへ行く道がやけに楽しかった。
________
シセツへ着く。久しぶりだったけど、変わった所と言えば花壇の数が増えたこと位だった。
「来客用のスペース使えよ」
『分かった』
昔みたいな危なっかしい足取りじゃなくて、ゆっくりとシセツの廊下を進む。
「鶴蝶、A連れてきた」
ガチャ、とドアを開ける。
「イザナ!…と、A!久しぶりだなー!」
私が小六だった時は小二だった鶴蝶くんも、すっかり大きくなっていた。
「イザナが少年院に入った途端来なくなったからさ、俺の事忘れたのかと思ったよ…」
『ごめん…でも、私が来た時、鶴蝶くん、いつも部屋に閉じこもってたじゃん』
・・・。
「まぁまぁ落ち着け、鶴蝶とA。せっかく久しぶりに会えたんだからよ」
「A、イザナの事も忘れてるんじゃないかってずっと不安だった。
けど、今日一緒に来てくれたからさ、“ちゃんと覚えてるんだ”って安心したよ。」
『私も…。鶴蝶くんが変わらないままで良かった』
「だから、これからも俺らと仲良くしてな!待ってるから」
『それはこっちの台詞だよ。これからも仲良くしようね…!』
そして、私たちは約束を交わした。
本当に、昔と変わってないなって。
_____私は、実はいい人たちと出会えていたのかもしれない。
511人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マンさん» ありがとうございます!楽しみにして下さるなんて嬉しいです(*‘ω‘ *)他のお話も時間があるときに更新していこうと思ってますので、是非よろしくお願いします!続編も近々上げる予定ですので、これからも頑張って続けます…! (2022年9月3日 22時) (レス) id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
昼夜逆転マン - すいません。見るの遅くなりました!凄く良かったです!ずっと続きを楽しみにしていたので見れてうれしいです!本当に大好きです!ほかのお話も見させていただきます!これからも頑張ってください! (2022年9月3日 14時) (レス) @page48 id: b028cbeeeb (このIDを非表示/違反報告)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マン3さん» コメントありがとうございます!好きーーーーーーのお言葉嬉しいです(*ノωノ)あともう少しで続編作りますのでお楽しみに!頑張ります…! (2022年8月27日 11時) (レス) @page46 id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
昼夜逆転マン3 - ちょっと、急ぎの用事があって時間がないので、感想を短くまとめます。 すきーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! これからも頑張ってください! (2022年8月26日 23時) (レス) @page46 id: c03225e7d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マン3さん» コメントありがとうございます!確かに依存してますね…。実はもうオチは決めているのですが、パート3を作らなければ完結できそうにありません(^-^;更新頑張ります! (2022年8月21日 14時) (レス) @page44 id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆあめ | 作成日時:2022年4月27日 21時