いつしか・〈イザナside〉 ページ26
俺には彼女がいる。名前は、雨宮A。
小六の時からずっと一緒だった。
俺が年少に入る時だって“待ってる”なんて言ってきたけど、でも正直向こうは忘れているのかと不安だった。
でもAは本当にずっと待ってて、空き教室でサボっていた俺を見つけだしたのだ。
やっぱ俺にはコイツしかいねぇんだなって…。
可笑しな事だけど、本気でそう思ってしまったんだ。
_____
今日もシセツを出て、学校へ向かう。
反省と言ったら何だけど、Aと再会した今は大人しくしてる。
もし因縁をつけられてAに危害が及んだら困るからだ。
『イザナくん、おはよう』
「おーA」
家が近いこともあって、通学路はほとんど同じ。なので会えば一緒に通っていた。
『この前の遊園地は楽しかったね!また行きたいな』
「だな。夏休みとかに予定合わせとくか」
遊園地は確かに楽しかったけど、灰谷兄弟とAが予想以上に意気投合していたので少し焦った。
真一郎みたいに“きっかけ”で仲がギクシャクするのは嫌だ。
けれど、Aとはそんなことが起こるはずがないと信じているのに、不安になるのは何故だろう…。
_____
「えー、ここの問題をー、黒川」
授業中、教師に指名をされたので席を立つ。
実は二年の途中から復学していたんだけど、ずっと学校はサボってフラフラしていた。
無論喧嘩だってほぼ毎日、その為腕は劣っていないという自負はある。
此処にいるのだってきっとAのお蔭なんだろうな_____
そんなことを考えながら、黒板に答えを書く。
「おー、正解。黒川、お前昔サボってたのによく授業についていけるな」
皆の前で言うなよ、と少し教師に苛立ちを覚えた。
けど顔には出さずに、すっと教壇を離れる。
『イザナくんお疲れー!』
Aの席の前を通った時、彼女がそっと笑う。
そういえば、初めて話した時もこんな授業中だったような…
「まぁな」
それに少し照れながら軽く返事をし、今度こそ席に着く。
…やっぱり俺には、コイツしかいない。
いつしか、そう思うようになってきた。
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ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マンさん» ありがとうございます!楽しみにして下さるなんて嬉しいです(*‘ω‘ *)他のお話も時間があるときに更新していこうと思ってますので、是非よろしくお願いします!続編も近々上げる予定ですので、これからも頑張って続けます…! (2022年9月3日 22時) (レス) id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
昼夜逆転マン - すいません。見るの遅くなりました!凄く良かったです!ずっと続きを楽しみにしていたので見れてうれしいです!本当に大好きです!ほかのお話も見させていただきます!これからも頑張ってください! (2022年9月3日 14時) (レス) @page48 id: b028cbeeeb (このIDを非表示/違反報告)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マン3さん» コメントありがとうございます!好きーーーーーーのお言葉嬉しいです(*ノωノ)あともう少しで続編作りますのでお楽しみに!頑張ります…! (2022年8月27日 11時) (レス) @page46 id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
昼夜逆転マン3 - ちょっと、急ぎの用事があって時間がないので、感想を短くまとめます。 すきーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! これからも頑張ってください! (2022年8月26日 23時) (レス) @page46 id: c03225e7d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マン3さん» コメントありがとうございます!確かに依存してますね…。実はもうオチは決めているのですが、パート3を作らなければ完結できそうにありません(^-^;更新頑張ります! (2022年8月21日 14時) (レス) @page44 id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆあめ | 作成日時:2022年4月27日 21時