違和感・ ページ14
私が泣き止んだころ、イザナくんが喋りかけてきた。
「アイツとは昔何があったんだ?」
『…あ、えっと。』
私は言葉に詰まる。だって、もしイザナくんに知られたら…。
でも、いつものように諦めてはくれなかった。
「隠し事してもどうせ分かるんだよ。A?」
『そう…だけど。怒らないで聞いてくれる?』
「…分かった」
ただならぬ雰囲気に彼も気づいたのか、表情が暗くなった。
『私…中二のころ、
「…本当か?」
『うん。告白は向こうからなんだけど…断れなくて』
「…。」
誰だって“信じてた人”が私みたいなことをしてたら、裏切られたような気持ちになると思う。
「アイツとどこまでやったんだ?」
『手も繋げるかな、くらいの親密度だから…それに、一か月で別れたし』
「良かったよ。もし木下にAが嫌がることをされてたらって思ってさ」
確かにさっきの場面しかみていないイザナくんにとっては、木下くんは平気で人が嫌がることをする人間なのだろう。
『もちろん、もう二度と付き合うつもりだってないよ』
「…俺だって、危険な奴にAを渡したくねぇし」
イザナくんが私に失望していないことが唯一の救いだ。
少し行動が重かったりすることもあるけど…私にはやっぱり彼しかいない。
そして、そのまま抱きついて
「ずっと離さないから」
『…うん』
何故だろう、この時ばかりは素直に頷くことが出来なかった。
それどころか、少し“違和感”を感じてしまった。
イザナくんはなんでそんなに一生懸命なのだろう?
何を焦っているのだろう?
でも、私はそれを口にすることはなく、ただ安心感に溺れてしまいたい…と不意に思った。
もしかしたら、一生懸命なのは私の方なのかもしれない…。
511人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「東京リベンジャーズ」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マンさん» ありがとうございます!楽しみにして下さるなんて嬉しいです(*‘ω‘ *)他のお話も時間があるときに更新していこうと思ってますので、是非よろしくお願いします!続編も近々上げる予定ですので、これからも頑張って続けます…! (2022年9月3日 22時) (レス) id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
昼夜逆転マン - すいません。見るの遅くなりました!凄く良かったです!ずっと続きを楽しみにしていたので見れてうれしいです!本当に大好きです!ほかのお話も見させていただきます!これからも頑張ってください! (2022年9月3日 14時) (レス) @page48 id: b028cbeeeb (このIDを非表示/違反報告)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マン3さん» コメントありがとうございます!好きーーーーーーのお言葉嬉しいです(*ノωノ)あともう少しで続編作りますのでお楽しみに!頑張ります…! (2022年8月27日 11時) (レス) @page46 id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
昼夜逆転マン3 - ちょっと、急ぎの用事があって時間がないので、感想を短くまとめます。 すきーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! これからも頑張ってください! (2022年8月26日 23時) (レス) @page46 id: c03225e7d0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあめ(プロフ) - 昼夜逆転マン3さん» コメントありがとうございます!確かに依存してますね…。実はもうオチは決めているのですが、パート3を作らなければ完結できそうにありません(^-^;更新頑張ります! (2022年8月21日 14時) (レス) @page44 id: ab55678354 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆあめ | 作成日時:2022年4月27日 21時