24* ページ25
それからの生活は、まさに地獄と呼んでいいモノに近かったように私は思う。
両親を一気に亡くした私は当時13歳。
当然一人で生きていく術など持っていなかった。
父の姉に引き取ってもらうという形で落ち着いた私の青春時代が、今まで生きてきた中では最も辛かった。
勿論、彼女の家に住まわせて貰うため学校は転校。
それは良かったのかもしれない。
両親を亡くしたことを知った前の学校の友達は皆よそよそしくなってしまったから。
そして、彼女の家に住まわせてもらった時、最初に言われた一言。
「門限は5時。欲しいモノは自分で買う。私の家族に話しかけない。家の物にも触れない。朝と夜のご飯は1ヶ月に1万渡すから自分の分だけつくって洗い物もしておいて。風呂は8時から10分間。それ逃したら入らないでね。洗濯機は1日に1回、私たちの洗濯物が入っていないときだけ使って。トイレは二階のしか使わないで。あと部屋から必要以上に出ないで。…最後に、1ヶ月1万の食費と給食費、その他自分に使ったお金は高校生になってバイトでも初めたら返して行って頂戴」
『は、はい。』
慰めの言葉もなかった。
自分の弟が死んでしまったというのに、彼女の顔には何も悲しいという表情はなかった。
しかもこれが私が中学時代に彼女と会話をした最初で最後だった。
彼女には旦那と二人の娘がいた。
1人は高校生、もう1人は小学生後半、と言ったところだ。
私が青春時代を生き抜いてこれたのは
この高校生の娘、
それだけは確かなことだった。
821人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ユウカ(プロフ) - 愁(しゅう)さん» 初期刀まんばちゃんなんですね!私は宮崎と同じむっちゃんです!笑 初期刀って愛着湧いちゃいますよね〜(*^^*) (2016年12月6日 8時) (レス) id: fc6ad45da9 (このIDを非表示/違反報告)
ユウカ(プロフ) - 花日松さん» いえいえこちらこそわかりにくい表現をしてしまって申し訳ありませんでした!ご丁寧に返信までありがとうございます! (2016年12月6日 8時) (レス) id: fc6ad45da9 (このIDを非表示/違反報告)
愁(しゅう) - 僕と初鍛刀が同じなことに悶えました← (2016年12月5日 22時) (レス) id: 47c2114946 (このIDを非表示/違反報告)
花日松(プロフ) - ユウカさん» そうだったんですか!すみませんちゃんと見てなくて! (2016年12月5日 13時) (レス) id: 6d8f5ab43f (このIDを非表示/違反報告)
ユウカ(プロフ) - 花日松さん» コメントありがとうございます!冷却材のほうは一応31話のほうで書いているのですが、作者の解釈で大変わかりにくい表記になっていますね…。申し訳ありません!今後はわかりやすいように尽力します!更新頑張らせて頂きます! (2016年12月5日 12時) (レス) id: 090ea0c50e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ユウカ | 作成日時:2015年9月3日 21時