赤い星 妖怪学園Y 〜N遭〜

アカネの気持ち ページ11

アカネは話した。

父親が死んでしばらくした後、父親の部下だったという人が訪ねてきたこと。

その人が言うには、会社に泊まり込んで他の部の手伝いをしてくれていたり、ヘマをした自分を庇って必死に謝ってくれたりしていたということ。

父親が死んだ原因は、自分が歩きスマホをしており、道の脇に立て掛けてあった木材を倒してしまった時、助けてくれたということ。

その人が、父親を「命の恩人だ」と言って泣いていたこと。


「今なら分かるの…お父さんは小さくなんかない、大きくて頼りになる、私の自慢のお父さんなの！！」

「！！」

すると、宮沢さんの体が光りながら、元である大きさに縮んだ。

「アカネ…」

「お父さああん！！」

泣きながら抱き合う宮沢親子。

それを見て、一同はホッと息をつく。

そこに自力で歩いてAも合流する。

『いったーい…
けど、まあいっか…』

痛む腕を押さえながら暖かい光景を見守っていたAの口から、

『いいな』

という言葉が溢れたのに気づく者はいない。

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