15話 ページ19
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でも、1度自分の感じたときめきとかに気づいてしまうと、それをごまかすのはむずかしいもので。
その日は智くんの顔を見れなくて、ずっと布団に潜り込んでた。そのせいで智くんはリビングで寝たらしく、起きてから慌てて謝りに行った。
｢治ったんならいーよ。良かった、元気そうで。｣
そう言って、眠そうにしながらも頭を撫でてくれる優しさにまたきゅんときて、言葉を上手く発せらんなくて。
不思議そうな顔で俺を見る智くんが、いつも以上にカッコ良く見えて…あーこれ、この感情どうしたらいいんだよ…。
もう恋じゃんこれ…俺、恋する乙女かよ…。
1度気づいてしまった感情が、これでもかと俺の中で暴走する。認めろ、認めろ、認めろ、って。
どうすりゃいいの、俺。検索かけてみる？｢兄に恋 どうしよう｣って？ツッコミどころ多すぎてどうにもなんねえっつーの！
｢しょーくん？どーしたの？｣
｢あ、か、かず。はよ、起きたんだ？｣
｢うん…。ね、まーくんのお部屋連れてって！｣
眠そうにしながら抱っこをせがむかずを見て、取り敢えず落ち着く。うん、大丈夫大丈夫。俺は弟達がいりゃ楽しいの、幸せ。そこに、かけがえの無い1人の兄がいて。
ほら、そんだけでも超幸せじゃんね？
｢まーくん、一緒に寝る…。｣
｢えー、しょうがないな。ほら、おいで？｣
まさきの横で寝始めたかずの頭を撫でてから、部屋を出る。2人ともまた寝だしたし、俺ももう一眠りすっかな…。
自分の部屋に戻ってから二度寝して、起きたら11時。慌ててリビングに入ったら、4人が真剣な顔でダイニングに集まってた。
｢はよ…え、何これ。｣
｢あのね！さと兄としょーちゃんに休暇あげる！今日は2人でお出かけしてきて！｣
…2人で？休暇？
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作者名：おうす | 作成日時：2017年6月7日 20時
