寄せ集めの僕ら。 (ページ17)

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14話ページ17

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｢翔くん、無理してねえ？｣

｢ん？してないよ？どうして？｣

まさきが泣いたあの日から、今まで以上に家族と関わるようにした。
両親が仕事で滅多に帰ってこない分、両親の分まで愛情を注いできた。まさきたちは俺があげた分以上にそれを返してくれるから、疲れなんて吹っ飛ぶ。はずだったんだけど…。

｢熱あんじゃねえか。今日はもう寝ろ｣

｢でも、かずとじゅんの宿題見てやんねえと…。｣

｢そんぐらいしといてやるから。寝ろ｣

体は疲れていたらしく、熱が出て頭もふらふらする。ちびっ子達に移ったら良くないと言われてようやく寝ることを受け入れた。
智くんに半ば無理やり連れられて彼の部屋に。熱が出た時は決まって智くんの部屋で寝かせてもらってた。そのこと、覚えてたんだな…。

｢ほら、ゼリー。勉強とかすんなよ。｣

｢わかってる…ありがとね、智くん…っ。｣

ベッドに寝転んで顔を見上げた瞬間、近づいてくる智くんの顔。え、待って。近い近い近い…。
こつん、とぶつかる額と額。あ、なんだ。熱を測ってるだけか…。

ゆっくりと顔を上げた智くんに、何故かドキドキが止まらない。困った、智くんにときめいてるみたいじゃん…。

｢顔赤い。熱上がってきたんかな。ちゃんと寝てろよ。｣

冷えピタを置いていなくなった彼。頭の中では、色んな声が反芻してる。

『…俺にとって、太陽みたいな奴。』

『家族の誰とも血繋がってないただの寄せ集めだろ、かわいそうって言われた…。』

そうだ、俺達は家族。寄せ集めだってなんだって、本当の家族であるべきなんだ。
ときめくなんて、そんなのしちゃいけない。俺の身勝手な感情のせいで、まさきたちを不幸にしちゃいけないんだ…。