寄せ集めの僕ら。 (ページ12)

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9話ページ12

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遊園地に着いて、ちびっ子達の遊びに全力で付き合っていたら、あっという間に時間は過ぎていった。もう、夕方。帰る時間だ。
寂しそうに沈んでいく太陽を眺める3人。ごめんな、本当はもっと遊ばせてやりたかったけど…。

｢ねー、しょーちゃん。最後に観覧車乗ろうよ！｣

｢あ、俺も乗りたい！しょーくん乗ろ！｣

まさきとじゅんが俺達に提案したのは、俺と智くん、ちびっ子3人組で分かれて観覧車に乗ること。どうやら、自分達だけで乗り物に乗りたい年頃らしい(笑)

｢お前ら、危ないことすんなよ？いいな？｣

｢わかってる！まーくん、じゅんくん行こ？｣

ぱたぱたと走って乗り物の中に入ってしまった3人。慌てて智くんと追いかけて、3人が乗った次の乗り物に乗った。
隣り合わせに座れば、上の方にいる3人がはしゃいでるのが見える。手を振ったら、振り返してくれた。

｢はは、すげーはしゃいでる。見てよ智くん…っ。｣

横にいる智くんの顔を見る。…あれ、おかしいな。
夕日に照らされた彼が、何故だかめちゃくちゃ綺麗に見える…。

｢おー、はしゃいでんな。可愛い可愛い｣

…おかしい。なんかすげードキドキする。ふにゃって独特な笑い方するところも、ちびっ子達に優しく手を振るとこも。
夕日が綺麗過ぎてなんか変になってんのかな。こんな綺麗なの、見たことねえし。

｢…ふは、しょーくん、夕日で綺麗になってる。｣

触れられた頬が熱くなったのに気付いて、慌てて俯いた。はしゃぎ過ぎて疲れてんだ、きっと…。
そのまま顔を上げることが出来なくて、ずっと目を閉じていたら、智くんは、そういや高所恐怖症だったなって、笑いながら頭を撫でてくれた。