いろんな川村さん。(川村壱馬) (ページ34)

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"Aside"

壱馬先輩と別れ、教室の前までは来た。

でも入る気にはなれなくて、どうしても壱馬先輩のところに行きたくて、逆方向に足を向けた

確か別校舎の1番奥の教室だったような、、

あった。
壱馬先輩のさぼり部屋。

静かにドアを開けて中に入る

「壱馬先輩？いますか？」

小さめの声でそう呼びかけるも返事はない

あれ、、いないのかな
そう思いながら奥に進むと、ソファで眠る壱馬先輩がいた

「綺麗な顔、、、」

思わず見惚れてしまうほど整った顔に胸が熱くなった

先輩、、どうしたら私のこと好きになってくれますか？

感情を抑えきれずそっと壱馬先輩に近づく

もう少しで唇が触れる、、そう思った瞬間

「わっ！！」

今までの景色と反転して今見えるのは天井と壱馬先輩。

「なにしてんの？寝込み襲うとか趣味悪いなあ」
「ご、ごめんなさい！」

咄嗟に謝るも壱馬先輩はその場を動く気がない

「許して欲しいならじっとしてろ」
　
え、、

壱馬先輩は私の両手を掴み、制服のシャツの下からスッと手を入れる

「ちょ、ちょっと待って、、」
「こうして欲しかったんやろ？望み通りにしたるよ」

こんな先輩知らない、、怖いよ、、

助けてくれた時はすごい優しかったのに、、なんで、、

涙が溢れたことに気づいたのか壱馬先輩は手を止めて、腕を引いて私を起こす

「泣くくらいならこんなとこ来んな」

っ、、

私は壱馬先輩の顔も見ずに教室を飛び出した