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ワイヤー製作をしているとクロムくんが回転するコマをじっと見ていた。
『どうしたのクロムくん？』
「・・・なあ聖このコマってよ、空中で回ってんのになんでこんな安定してんだ？」
『ああ、えっと、ジャイロ効果って言ってね、超速で回っているものはグラつかないって理屈なの。自転車が倒れないのも地球がブレないのも同じ理屈だよ。』
そう説明するとクロムくんは目を見開き大声を放った。
「来た！来たぜ俺のヤベーひらめきっつう奴が・・・！！俺らのドローン初号機よ、グラッグラじゃねえか！！」
クロムくんが何度も試運転してボロボロのドローンを指した。
「ん？ああ、まだ単なる電動竹とんぼ状態だな。」
「オホホいいのよワシらトライ＆エラーなんだから。」
「ドローンの真ん中によ、ハンドスピナーひっつけてぶん回しゃジャイなんとか効果で安定すんじゃねえのかよ！？」
クロムくんの発案に千空くんが食いついた。
「！！あ゛ぁたしかにしちめんどくせえ姿勢制御装置作るよか１００億倍シンプルだが悪くねえ・・・！！
つうわけでそれを既に取り付けてある弐号機がここに！」
「ズコー！！！」
既に完成されたドローン弐号機を見てズッコケるクロムくん。
娯楽文明滅んだ今でもこんな新喜劇みたいな反応するんだ・・・。なんか懐かしい気分だ。
ドローン弐号機をさらにパワーアップさせた三号機を試しに動かす。
「おぉおおおお！？すごい前よりぐっと安定してる・・・！！」
「んで仕上げの三号機にはこれだ！」
そう言って千空くんが取りだしたのはコイルがグルグルに巻きつけられた太めの棒。
ゲンくんの顔がまた引きつった。
「あぁっなんかわかんないけどまたグルグル巻きのなんか！また増えちゃった巻き巻き作業！！」
「完全にトラウマになってるね、巻き巻きが。」
『あはは・・・。』
「あ゛ぁこれをプロペラの数だけ作る！巻線可変抵抗器っつってな。」
「名前長げ！！」
「つまみ動かして電気のボリューム増減させる。つまりだ、例えばあのプロペラのボリュームだけ上げりゃ・・・。」
千空くんがドローンの左前のボリュームをあげればドローンは右に曲がった。
なるほど、現代のはもっと複雑だろうけどこういう仕組みだったんだ。
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柊渚(プロフ) - めっちゃ面白いです！！更新頑張ってください！！ (2021年4月5日 22時) (
レス) id: ebf2823d1c (このIDを非表示/違反報告)
小豆 - この作品大好きです！応援しています！ (2021年3月30日 17時) (レス) id: cf49d2eead (このIDを非表示/違反報告)
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