真っ黒な支配(rtrt) ページ43
-レトルト-
やはり度重ねた2人だけの実況動画は反響が凄かった。
【この2人の実況が生き甲斐になってる】
【付き合ってる説あるくね?】
【7:54まじ尊いこいつら】
実際男女が何度もコラボしていたら批判もあるのだが、良い方向で捉えてくれるリスナーが多くて安心した。
ほら、他の3人は邪魔だろ?
あいつらは俺がAちゃんと2人で撮っていることを普通に認めていたけど、そうだろうな、だってダメなんて決まりは無いんだから。
『レトさんって、優しいですね、ふふ。』
『レトさんのおかげでクリア出来た!』
『レトさん!レトさん!』
あぁ、Aちゃん…君を俺のものにする。
何をやってでもね。
君だって俺のこと、好きになってくれてもいいんだよ?
_____
今日はキヨくんと動画を撮る日だ。
キヨくんが俺の家に来た。
Aちゃんだったらな、なんて思ってしまう。
あのキヨくんに対してでさえこんなふうに思わせる恋って何なんだ。
「レトさん、俺さぁ、Aちゃんのこと好きかもしれねぇわ。」
動画を撮り終えてキヨくんから発された言葉には耳を疑った。
「は?」
何を言っているんだこの男は?
「だ、だから、Aちゃんのことが好きなんだって!」
…キヨくんが、Aちゃんを好き?
気づいた時には遅かった。
「うわ!?」
俺はキヨくんの胸ぐらを掴んで引き寄せていた。
彼の方が背が高いので持ち上げたりは出来ないので、顔を近づけて物申す。
「お前さ、あんまふざけんなよ?」
本当にふざけてんじゃねぇ…
俺が好きなんだって知ってるだろ?
俺の事応援するべきじゃないのか?
何を淡々と戯言を言ってるんだ?
口を開けばAちゃん?
俺のもんだってば。
驚いた顔をしたキヨくんが俺を押して離れた。
「どうしたのレトさん!?wえ、ドッキリかなんか???w」
焦りながらも笑っている彼はどこか余裕そうに見える。
虫唾が走るなぁ。
「もう知らねぇ、どっか行け、顔見せんな。」
今までに無い低い声が響いた。
キヨくんは真っ青な顔をして自分の置かれている状況を理解した。
「レトさん、おかしいよ、ほんとに何言ってるの?レトさん、もしかしてAちゃんのことが本気で好きだった?ご、ごめん、俺そんなこと考えてなくて、わ、悪気は、無いよ。」
段々と彼の声が震えていくのがわかる。
彼らしくない。
「…ごめん。」
彼を冷たい目で見るだけの俺の元から、彼は去った。
126人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しるべ(プロフ) - パスタ好きのさらさんさん» ありがとうございました!そこまで愛される作品が出来て良かったです。また機会があればチャレンジしてみたいと思います! (2020年2月25日 19時) (レス) id: a8141104b5 (このIDを非表示/違反報告)
パスタ好きのさらさん(プロフ) - 完結お疲れ様でした!この作品本当に好きで、私普段は長編しか読まない派なんですが短編もいいなと思い始めました!最後のTOP4のヤンデレも本当にご馳走様です(しかもいいペア同士で…泣)今度はまた何か、TOP4+最俺なんかでストーリー作ってみては?楽しみにしてます! (2020年2月25日 19時) (レス) id: b898e8ff1d (このIDを非表示/違反報告)
しるべ(プロフ) - パスタ好きのさらさんさん» いやもうそこまで喜んでもらえるなんて嬉しすぎます(泣)書いてて胸が痛かったんですけどこういうのも好きです…。リクエストありがとうございました! (2020年2月10日 19時) (レス) id: a8141104b5 (このIDを非表示/違反報告)
パスタ好きのさらさん(プロフ) - めちゃくちゃ希望通りの作品が……!!凄く嬉しいです笑笑レトさん闇堕ち可哀想だけどちょっとヤンデレトルトなのも良い…!えr沢さんもご馳走様でした!! (2020年2月10日 17時) (レス) id: b898e8ff1d (このIDを非表示/違反報告)
しるべ(プロフ) - パスタ好きのさらさんさん» 感想と、いいアイデアありがとうございます!そっち系書いたこと無いですが機会があればチャレンジしてみようと思います笑これから応援よろしくお願いします!! (2020年2月5日 6時) (レス) id: a8141104b5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しるべ | 作成日時:2019年12月30日 10時