今、君が隣にいるということ

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「これから言うことは、俺のエゴだ。」



それでも聞いてほしい。




「俺は…俺は、まっすーと歌うことが好きだ！」





今までたくさんの人と一緒に歌わせてもらってきたけど、





でも、やっぱり1番しっくりくるのはまっすーで。







ハモる時に目を合わせる瞬間も


音が重なる瞬間も



全部が大好きで。








「まっすーと…歌うのが…っ、大好きだった…！」








まっすーの動きが止まる。








好きだ、好きだった。







今じゃもう、過去形にしかならないけれど。









「でも、」









でもね、









入所後すぐにデビューして



右も左もわからない俺の手を引いてくれたのは他でもないあなたで。






『てごし』






そう呼んで笑顔を向けてくれて。








好きな洋服も



好きな食べ物も



好きな音楽も



何もかも違うけれど、



お互いの好きなものは手に取るように分かって。









ねえ、まっすー。




まっすーは声が出ないって分かったとき、まず何を思った？何を恐れた？




俺に声が出ないことを教えてくれたとき、どんな心境だった？




きっとたくさん、たくさん考えたんだろ？





だって、まっすーが俺に教えてくれたのは、声が出なくなって何週間も過ぎた頃だった。



その間に覚悟を決めたんだろ？



逆を言えば、覚悟を決めるのにそれだけの時間が必要だったんだ。




もし、俺がまっすーの立場だったら同じように



一緒に歌えなくなることを、



隣に立てなくなることを、



きっと恐れると思うんだ。








だから、






だからね、






聞いてほしい。






聞いてほしいんだ。







俺のエゴを。



…

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