【H×H】面白そうだから 2

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ルイナside

…………あれ。ボク、死んだんだっけ。
……何か…聞こえる。

「……！？……！！」

何だろう。なんだか、懐かしい声が…。
あぁ、トリックタワーで見た夢にでてきた、声だ。

「……ねぇ！きみは、私を…[私]を、恨んでる？」

は？恨んでるって……そもそも君、誰？
ボクに恨まれる様な事をしたの？

「……したよ。あと、名前は、ない。」

…名前がない？どうして？

「……………それは──」

ﾄﾞｸﾝ

心が震えた。
何が起こったの？

「……ごめんなさい。」

また謝るんだ……ねぇ、聞かせてよ。

ボクは、君と、どんな関係で。君が、ボクに、何をしたのか。
君の声がどうしようもなく懐かしくて、何かが溢れるのは。
忘れてしまった何かを、思い出せる様な気がするのは……どうしてなのか。

目の前の真っ暗な空間が歪んだ。
何も見えないはずなのに、何故か分かった。
そして、どうやらボクは死んだ訳じゃない事も。

……あはは。いいね、面白い。
死んだ訳じゃないなら、まだボクが[ボク]でいられるなら。
きっとやりようはあるから、頑張れるから。

「……変わってる。次の日には死んでるかもしれないのに。」

うーん、今死に掛けてるし、特にそういうのは気にならないかな。

「……人が簡単に死んで、きみの嫌いな血みどろなモノになるのに。」

あー……それはまぁ仕方ないよね。慣れだよ慣れ。

「……どうして、そんな考え方ができるの。」

どうしてって……残念ながら忘れちゃったよ。
単純に面白そうだからって理由じゃあダメなの？

「！！…………あはは。なんだか、馬鹿らしくなっちゃった。」

ん？ひょっとして、心配してくれてたの？

「まぁね。……そろそろ起きたら？“ルイナ”。」

えっ、何で知って……。
その瞬間、ぐにゃぐにゃと歪んでいた空間が急に明るくなった。

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