【H×H】面白そうだから 2

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「や。」

「キルアの、兄貴……！？」

レオリオが戸惑った様にそう言った。
ボクは、空気がピリピリしている様な錯覚を覚える。

「母さんと次男(ミルキ)を刺したんだって？」

「まぁね」

まるで世間話をするかの様に物騒な話が……。

「母さん、泣いてたよ。」

レオリオがその言葉に反応した。

「そりゃそうだろうな、息子にそんなひでー目にあわされちゃ。」

「いや、多分違うよレオリオ。」

ボクがレオリオの言葉を否定した数秒後、ギタラクル(仮)が口を開く。

「感激してた。｢あの子が立派に成長してくれてて嬉しい｣ってさ。」

……もう何も言うまい。

「｢でもまだ外に出すのは心配だから｣って、それとなく様子を見てくる様に頼まれたんだけど。
奇遇だね。まさかキルがハンターになりたいと思ってたなんてね。
実はオレも、次の仕事の関係上資格をとりたくてさ。」

「別になりたかった訳じゃないよ。
ただなんとなく受けてみただけさ。」

キルア……声は普通に聞こえるけど、表情は少し固い。
だから言ったじゃん、油断大敵って！

「……そうか、安心したよ。
心おきなく忠告出来る。」

そう言ってるわりに無表情だけどね。

「お前はハンターに向かないよ。
お前の天職は、殺し屋なんだから。」

無表情、無感情で淡々と言ったギタラクル(仮)が怖かった。

「お前は熱をもたない闇人形だ。
自身は何も欲しがらず何も望まない。
影を糧に動くお前が唯一、歓びを抱くのは人の死に触れた時。
お前は親父とオレにそう育て(つく)られた。
そんなお前が、何を求めてハンターになると？」

……｢闇人形｣ね。
その話を聞いていると、イライラするよ。
ふざけるなと怒鳴りたくなる。

「確かに…ハンターにはなりたいと思ってる訳じゃない。
だけどオレにだって欲しいものくらいある。」

「ないね。」

「ある！今、望んでる事だってある！」

「ふーん。
言ってごらん、何が望みか？」

ギタラクル(仮)の問いに、キルアは顔をうつむかせた。

「どうした？
本当は望みなんてないんだろ？」

「違う！」

キルアは、振り絞る様に｢望み｣を口にした。

「ゴンと……ルイナと、友達になりたい。
もう人殺しなんてうんざりだ。
普通に……ゴンやルイナと友達になって、普通に遊びたい。」

…………え。
……ボ、ボク、も？
予想外の｢望み｣に、その時はただただ驚いた。

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