【名探偵コナン】蘭の妹はチートな人見知りです

7話・父親捜し ページ34

？「お願いします､探偵さん！私の父を捜してください！」

小五郎「は､はい…」

縋る様にお父さんに言ったのは､依頼人の広田 雅美さん｡高校生で､東京に出稼ぎに来ていた父親が､この1ヶ月行方不明らしい｡

雅美「働いていたタクシー会社もやめてしまっていて…警察にも捜してもらったんですが､全然見つからなくて…」

小五郎「それで私のところへ…」

雅美「はい…高校を休んで山形から捜しに来ました｡」

小五郎「分かりました｡引き受けましょう！」

さらに詳しい話を聞く様なので､蘭姉と一緒に2人分のお茶を入れる｡

蘭「春菜､私がお茶を運ぶから春菜はポットを片付けといてくれる?」

春菜「OK｡」

中身が無くなったポットをシンクに置いて戻ると､雅美さんが涙を流していた｡

雅美「幼い頃に母を亡くして…父は､私のたった1人の身寄りなんです…もし父の身に何かあったら､私…私…」

両手で顔を覆って泣く姿が､何だかやけに目に焼きついた｡……人捜しなら､私も何か手伝えるかな｡



雅美「では､よろしくお願いします｡毎日連絡入れますから…」

話し合いも済んで､帰る雅美さんを見送りに階段の前まで来た私達｡

蘭「大丈夫よ､雅美さん！」

…！

蘭「うちのお父さん､名探偵だもん!きっと見つかるよ！」

……うん｡

春菜「蘭姉の言う通り､大丈夫だよ!」

私達の言葉に､微笑んで会釈してくれた雅美さん｡その仕草が大人っぽいなと思った｡



〜1週間後〜

今日はバイトの日｡なので帰りが遅くなったんだけど…｡

蘭「そうよ!きっとそうだわ！広田さんは競馬好きだったのよ！」

扉を開けるなりそんな声が聞こえてきて､びっくりしてしまった｡

春菜「蘭姉､広田さんが競馬好きってどういう事?あ､後ただいま｡」

蘭「あ､春菜お帰り!あのね､広田さんには飼い猫が4匹いる事は話してたじゃない?」

春菜「うん｡確か､カイとテイとゴウとオウ…って､もしかして?」

蘭「そう｡さっき[ゴーカイテイオー]って馬がテレビに出てたのよ!」

春菜「なるほど､馬の名前を猫につけるくらい競馬が好きだったって事だね!」

じゃあ競馬場に行けば見つかるのでは?との提案から､明日は皆で競馬場に行くらしい｡
あれ､私…明日ってバイト休みだったかな……シフトを確認すると休みだった｡よかった｡



〜競馬場〜

蘭「わーっ､私競馬場なんて初めて！」

春菜「凄い人込みだね…｡」

皆とはぐれない様に注意して捜さないと…｡

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