【１期】弱虫姫★番外編【弱虫ペダル】

【文化祭編】キャットハント ２４ ページ31

巻島side



昼時になって昼は何を食おうか考えていたら、金城と田所っちに会ってグラウンドの屋台にでも行こうかと言ってた。

すると何故かコミュニティーアプリの自転車部のグループトークに青八木が連絡してきたっショ。

金城と田所っちもそれに気づいて確認すると３人で首を傾げる。




「姫は部室に携帯置いてるみたいだな」

「つーか。午前に姫と関わった他校の私服の女２人捜せって、どういうことだ？」

「いなくなったって、その女２人が姫を連れ去ったみたいっショ･･･」




俺たちの顔色はどんどん険しくなっていく。

金城たちと顔を見合わせて俺たちは頷くと、姫と一緒だったという女２人を手分けして探すことにした。


２人組の女を見つける度に声をかけるが、なかなか情報が集まらねぇ。


今泉のクラスまで来ると、休憩なのか着ぐるみを脱いだ今泉がジャージ姿で廊下にいて、女２人と話をしていた。




「話し中のとこ悪いっショ。あー･･･。ちょっと君らに聞きたいんだが、いいか？」

「？巻島さん。どうしたんですか？」




ああ、そうか。

今泉に聞くフリをしてこの女たちの反応を見た方がいいのかもしれない。




「ああ。実はな。姫が朝、校門付近で他校の女２人にどこかへ連れて行かれたらしい」

「･･･え。連れてかれたって･･･」

「その後から姫は行方不明っショ。それで俺たちは今姫の捜索中だ」

「な･･･っ！？」




俺は今泉といた２人組の女をちらりと横目で観察する。

････ビンゴ。


２人は俺と今泉のやり取りを聞いて顔色を悪くしながら立ち去りそうな雰囲気だ。

逃がすわけないっショ･･･。




「なぁ。あんたら、うちの可愛いお姫様。どこやった？」

「え･･･？」

「わ、私たちは何も、知りません･･･っ」

「へぇ。防犯カメラに映ってたんだけど。まだそんな言い訳するなんて笑えるっショ」

「えっ！？そ、そんなもの、え･･･？あった･･･？」

「し、知らないわよ･･･っ。他校の事なんて分かるわけないじゃん･･･っ」




カマかけると２人はあっさりボロが出る。

ばぁか。こんな高校に防犯カメラなんてついてるわけないっショ。

今泉は俺の嘘に気づいたようで、冷めた目で女たちを見ていた。




「さ。姫をどこにやったか案内してもらうっショ」

「「･･･っっ！」」




結局他校の女に触れるわけにもいかず、校舎横の体育倉庫に閉じ込めたことを吐かせると、グループチャットにその場所を伝えた。

【文化祭編】キャットハント ２５→←【文化祭編】キャットハント ２３

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す