【鬼滅の刃】陽光の巫女

回転 ページ39

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ぽんっと、またどこからか鼓の音が聞こえた。




「あッ、うぁ！？」

　
ドンッと思いっきり横に転んだ。


とっさに受け身をとれたから身体を痛めることはなかったが、突然どうして…





「……部屋って、回転するものだっけ…」
　

なぜか畳が側面にある。ちょっとよくわからないけど、これもあの鼓の血鬼術なのだろう。


さすが元十二鬼月というか…。



すごい術だ。
　



ぽぽんっ
　

二回連続で響いた音に反応して、部屋が回転する。







「…ん？」
　


床部分が襖になった。
　



空中から落ちると同時に、スっと左右に開く扉。




「え！？」
　


次の部屋でも同じように障子が開いた。
　




空だ。
　


明るい部屋から一転、暗い夜空を見上げる形で外に投げ出された。




「ょ…ッと」
　

どうやら二階にある部屋から投げ出されたみたいだが、うまく体をひねって着地できた。
　

わざわざ攫ってきた極上の稀血を家から出しちゃったみたいだな。
　


玄関の戸が開きっぱなしだ。

部屋が変わる前に、誰かこの屋敷に入って来た、みたいなことを言ってたけど…。


もしかしてあの猪か？



そもそもここ、私の任務先じゃないんだよなぁ。


鬼狩りとしてさっきの鬼も倒さなきゃいけないけど、元々行く予定だった場所、誰か代わりに行ってくれる感じなのかな。




「ま、鼓の鬼は猪くんに任せるとして…」
　

刀を抜いて振り返る。



「私はこっちを倒そうかな」
　


私の血の匂いをたどって来た数人の鬼が、木の陰からぞろぞろと出てきた。

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