【鬼滅の刃】陽光の巫女

自責 ページ33

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「あ……、ぁあ…、助かった…」
　


私達の姿を視認した途端、糸が切れたように崩れ落ちた。
　

脚に力が入らないのだろう。

前後を固めてくれていた隊員さんがすかさず駆け寄って肩を貸してやっている。



「俺たちはこの人を外まで運んでくる」


「…犠牲者の運びだしや埋葬も手伝うから。無理はしないでくれ」
　

立ち尽くす私に、気遣う言葉をかけながら三人はゆっくり階段を上っていった。
　



見送るともなしに背中を追いかけていると、くいっと手を引かれる感覚。


見ると、善逸が握り締めた私の手をほどくように握っていた。



「行こう。まだ、生きている人がいるかもしれない」


「ッ！」
　


そうだ。いつまでも後悔していたって仕方ない。
　

まだ中に生き残っている人がいるかもしれないんだ。



そして、亡くなってしまった方も、ちゃんと埋葬してあげなくては。
　



それに、春樹さんを見つけなくてはならない。
　

私は、はるかちゃんやそのご家族に必ず連れて帰ると約束した。

たとえそれがどんな形でも、私達を信じてくれたあの人たちに、きちんと報告するために。




「……埋葬、しよっか」
　

部屋に入ると、それはひどい惨状だった。
　

そこまで広くない地下室内に、喰い散らかされた遺体が何体も転がっている。

血の匂いが染みついて酷い匂いだ。
　

一人、二人と土の地面に埋葬していく。
　


手を合わせて、ふと前を向くと、善逸がなにかを後悔しているかのように、苦い表情をして合掌していた。
　



あたりまえか。
　

私だけが後悔しているわけじゃない。善逸だって、きっと責任を感じてるんだ。









「…ッ！Aちゃん！」
　



三人目を埋葬し、手を合わせていると、先に次の人を運ぼうとしていた善逸が大きな声を上げた。









「この子、生きてる！」

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