【鬼滅の刃】陽光の巫女

度胸 ページ31

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「本当だ…。こんなところに扉がある」
　



甘味処の裏手にある茂みの下。枝葉が盛られたところを崩すと、木製の扉が現れた。
　

上に向けて扉を開くと、すぐに地下へ続く階段が。



「暗ッ！こわッ！」
　

そりゃ、地下は暗いだろうな。

しかも今は夜更けだし。
　

でも階段の途中途中にぼんやりと暖色系の光が見える。薄暗いのに変わりはないけど、足を踏み外すことはないだろう。




「行きましょう」


「あぁ。俺が先に行く。下にもなにか危険があるかもしれない」

「そうだな…。じゃあ俺は後ろを警戒するよ」


「えぇ…。なにその度胸。分けてほしいんですけど」
　

心強い提案をしてくれる二人に対し、善逸は私の羽織の袖部分を掴んで怖がっている。

本当にお前そのビビり精神どうにかならんの？
　

二人の提案をありがたく受けて、私と善逸は二人の間に挟まれることに。



「じゃあ、お願いします」
　

一人目が階段を数段降りたところで私も一段下る。と、袖を掴んでいる善逸にグイっと引っ張られた。



「ちょっ、あっぶないんですけど！？」


「お、俺先に行くから！」
　

さっきの戦闘じゃ役にたてなかったし…。と言って私より先に階段を下りていく。
　


え？なに？さっきから本当になんなの？

鬼の頸斬っといてよく言うな？おお？
　

これはあれか。私に対しての当てつけなのか。


私今回、神通力もなんも使わなかったから…。

いやね？使えなかったが正しいんだけどね？
　

今回相手にしたのは人間だったからさ？？


天照様の術は人間には効果が出ないし

月読様は治癒系統だからまず戦闘に使わないし

須佐之男様は勢い余って斬っちゃうから使いづらかったし




「…何の役にもたててないのは私じゃん」
　


ま、いいか。
　

善逸のカッコイイところも見れたしね。
　


それより今は、捕らわれた人たちを見つけることに集中しよう。

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