Doctors-3JSB-GENE【２】

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亜嵐side








剛典「誰か涼太のこと診てあげて。平熱だけどしんどいみたい。あ、だいぶ手強いよ〜」



誰に向けてでもなく


用件だけを伝えて急いで出勤して行ったのは剛兄。




直人「やっぱりお腹痛かったのかなぁ〜」



そして、独り言のように呟くのは直兄。





やっぱり？やっぱりって何？どういうこと？




そんな俺の視線に気づいたのか


「あ...っ」と声を漏らし、話し始めた。



直人「明け方だったかな？お腹を庇うようにしてトイレから出てきたもんだから声掛けたんだけど、あっさりかわされちゃって。念のためにその後何度か顔見に行ったんだけど、ぐっすり寝てたから大丈夫かなぁって思ってた」



そう言えば昨日トイレから出てきた涼太とすれ違った時も


なんだか不自然だったな。





涼太の事が気になり始めて


直兄と共に部屋へ向かうと


剛兄の言っていた通り、今日は一段と手強いみたいだ。





亜嵐「涼太顔出して。息苦しくなっちゃうよ」



声を掛けて布団を捲ると背を向けて丸まっていた。





直人「お腹痛いんでしょ？服の上から触っても良い？」



涼太「んーん、眠い。寝る」



亜嵐「眠いのは知ってるよ。朝早くに目が覚めちゃったもんね。お腹触らせてくれたら思う存分寝かせてあげるよ」




朝早くにトイレに行っていたことが


知らないはずの俺にまで伝わっていることに気付き


余計に機嫌を悪くする涼太。




今日は休みで時間は充分にあることだし


お腹を擦ることで機嫌直してくれたらいいな〜と思って



布団の中に手を入れると


物凄い勢いでその手を避けた。




すっごい不自然だよ、涼太。

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