Doctors-3JSB-GENE

▼ ページ17

亜嵐side






涼太「Aがハンバーグ作ってくれたんだけど食べる？」



入院生活最終日の夜。



決められた夕食の時間に


涼太がトレーに乗せられたご飯と共に


タッパに入れられた手作りのハンバーグを持ってきてくれた。



亜嵐「ありがとう。久々のAの手料理だわ」



はい、とフォークを差し出されるので


受け取らずに



口を開けて待ってみる。



涼太「小さく切ってあるしフォークで食べれるでしょ」


亜嵐「えぇー、包帯でグルグル巻きだから食べれないよ」



そう言って右手を上げて見せたら


涼太「はいはい、今日だけだからね」



渋々...と言った表情でスプーンを手に持った。



まさに王子。剛兄に引けを取らない王子。




涼太「フーフーしたから熱くないよ。あーん」



と口に運んでくれたまでは良いものの.....




亜嵐「....痛っ！」


涼太「ん？.....どうした？」




涼太が虫歯のある方にご飯を運ぶから



避けていたその歯で噛んじゃった。




亜嵐「んーーー！痛い....」



涼太「亜嵐くん...歯痛いの？」



亜嵐「あ....っ」

▼→←虫歯（亜嵐）

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す