歌声44 ページ48
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「······おい、A」
私がお姉ちゃんの方を向いて微笑んでいると、白い帽子を被った目付きの悪い男性が話しかけてきた。
誰だ?と思って私はそちらを見る。彼は、私が見たのを確認した後、また話し出した。
その言葉は、私の頭を狂わせるような言葉だった。
「俺のこと、知らねェか?昔に会ったことがあるんだが」
···え?
私は彼の顔をよく見る。ドフィのお陰で有名な海賊の顔と名前は知っているが、見たことのない顔だ。ルフィの新しい仲間?なのかな。
私は正直に「知らない」と返す。彼は目の下の隈がくっきりと見えるくらい顔をしかめ、「そうか」と言った。···なんなんだ、あの人。
不思議そうに私が彼を見つめていると、一気に身体に激痛が走った。まるで稲妻のように。
私が痛みに堪えながら上を見上げると、お姉ちゃんが不機嫌な、焦ったような顔をしていた。
「A、変なやつと話しちゃだめ!知らない人なんでしょ、尚更だめ!!Aは私とだけ話してればいいのっ!!
それに、トラファルガー·ロー!!Aに次話しかけたら、一瞬で息の根を止めてやる···!!」
私が意識を失わないように踏ん張っていると、知っている名前が聞こえた。
ローって······もしかして、ロー兄!!?
私が名前を言おうとすると、トットムジカの手が私の口を塞いだ。
私は喋ろうとするが、もごもこという声しか出せなかった。
その様子を見て、お姉ちゃんは安堵の表情を浮かべる。すると、先程のことを疑問に思ったのか、ロビンさんが口を開いた。
「ウタ、何故あなたは慌てているの?トラ男君の名前に対して慌てすぎよ」
もしかして、とまたロビンさんが話を続ける。
「···Aとトラ男君に何かあるの···「煩い」」
ロビンさんが話している最中に、お姉ちゃんが言葉を遮った。そして、お姉ちゃんがまた話す。
「Aのことを何も知らない海賊達になんか話さない。
特に、一番呑気なルフィにはね。何も知らないで『姉ちゃん』なんて、よく言えるよね、本当。」
皮肉を込めてお姉ちゃんが言う。ルフィはさっきから黙り込んでいて、お姉ちゃんの言葉に何も言い返さなかった。
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よっしー(プロフ) - プスメラウィッチさん» コメントありがとうございます😭今のところ、他のキャラがいいとの意見がないので、ローさん落ちの予定です😊更新不定期ですが、辛抱強く待ってくれると嬉しいです!!🙇♀ありがとうございます!!😆 (2023年3月16日 18時) (レス) id: 7220e5d2f1 (このIDを非表示/違反報告)
よっしー(プロフ) - クロノトさん» 分かります!😌そこにみんな惚れてるんですよね…多分☺️ (2023年3月16日 17時) (レス) id: 7220e5d2f1 (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - 初めまして、この小説はトラファルガーローオチですか?できればトラファルガーローオチでお願い出来ますか?続き頑張ってください。応援してます。 (2023年3月15日 21時) (レス) @page47 id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
クロノト(プロフ) - ウタ本当に曇らせ出来た理由が自己中心的だからなんだよなぁ… (2023年3月15日 17時) (レス) @page45 id: 3be08e9739 (このIDを非表示/違反報告)
よっしー(プロフ) - クロノトさん» コメントありがとうございます😭コビーいいですよね……ローですね!了解です!!☺️ (2023年3月5日 9時) (レス) id: 7220e5d2f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よっしー | 作成日時:2023年1月27日 18時