〇≠無の証明Ⅳ－４ (ページ1)

今日:13 hit、昨日:31 hit、合計:578,162 hit

前回までのあらすじページ1

.
捜査一課特殊係のさらに特殊な事件を取り扱う私達は捜査零課と呼ばれ、オカルト的な事件を主に取り扱っている。

霊や超能力などが絡む事件を捜査し、しかるべき対策をとり、不安の原因を取り除いて市民の安心安全な生活をお届けするのが我々の仕事。

メンバーは、
霊的不感症というより霊に嫌われてる係長の大野さん。超常現象を信じたくないのにテレパスの櫻井さん。思念を光として感知する能力がある相葉さん。守護神の女神様に愛されている覡の二宮さん。係長がいないときは霊をしっかり見ることができる松本さん。

そして、私。
不本意ながら人の心を聞くことができる。櫻井さんとはもう目を合わせなくても20m以内に近づけば心で会話できるが櫻井さんにはお前はエンパスだと言われている。

何度かチーム零として事件を解決に導き、自分がチームの一員として違和感が無くなった頃。

私達のうかがい知れないほど上の方からの依頼が来た。
それは京都のとある田舎にある廃病院を取り壊せるようにしてほしい、とのこと。

しかもその依頼は最初、京都の公安担当の案件だったという。それが何故か私達の方に回ってきたというのだ。

そして秘密裏に。公安の方から私達に会いに来て、捜査の進捗状況を報告してほしいと言われた。彼の名は中間さんという。

聞けば彼のチームは無人のはずの廃病院で捜査中、次々に、鎌を持った男や子供の霊や鏡越しに見つめてくる美少年と看護師などの霊に遭ったといい、さらにそれらに襲われて壊滅状態に陥った。

業を煮やした病院の院長の兄の元法務大臣が我々の噂を聞きつけ、こっちにお鉢が回って来たという状態だ。

我々は京都に乗り込んで捜査を開始した。

廃病院の前で息子を返せと喚く老女。バレないようにしなくては、と心で呟く事務局長の河東。霊のフリをした看護師と美少年の恋人。

取り調べの中で、霊のふりをした美少年ことミラーくんと事務員の差島さんと渡邊院長から、工事と同時にいつも誰か人がいなくなる話を聞く。

また、廃病院で少年の霊と鎌の男の霊をみた私は、得体のしれない何かに取り憑かれる。

櫻井さんと二宮さんのお陰で『中の虫』は取り払われたように見えたが、その虫は私だけでなく過去から現在まで、色んな人の心に巣食っているのでは、と櫻井さんが疑問を抱く。

虫とは何者か。

私達は嫌な予感に襲われながら、過去の行方不明者について調べることになった。