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your side

ピッピッピッ

機械的な音で目が覚めた。

「…ここは…」

少し起き上がると、腕に点滴が付いていた。あ、ここ病院なんだ。

ってことは…

私助かったの?

私の病室には他に誰もいなかったので、何もわからなかった。

…あ、そうだ、スマホ…

私は病室の机に置いてあったスマホに手を伸ばした。

『5月15日水曜日 16時30分』

…球技大会が14日だったから…私一日中寝てたんだ。

でも、あのあとどうやって助けられたんだろ。

もしかして…

『A、大丈夫だから。』

あの安心する声は、人2の声だったのかもね。

その時だった。

ガラッ

病室のドアが開いた。

「…A?」

そこには、立ち尽くした人4が驚いたようにこちらを見つめていた。

「人4! ちょうどいいところに…」

私は最後まで言うことが出来なかった。勢い良く人4が抱きついてきたから。

「A、よかった…」

あまり泣かない人4が今にも泣きだしそうな震えた声で言った。

「…ありがと。」



「A!心配したんだから…」

「とにかく無事でよかったよ…」

あとからお父さんとお母さんが病院まで駆けつけてくれた。

「大丈夫だったよ。」

お父さんとお母さんにお礼を言って、また仕事にお父さんたちは戻って行った。



「そういえば、私どうなったの?」

ずっと疑問に思っていたことを人4に聞いた。

「すごかったの!あのね、」



人4side 火事直後

「どうしよ、A…」

Aだけが見当たらなくて、みんな焦っていた。その時だった。

「おい、人2、どこ行くっ!」

人1が火の中へズンズンと進んでいった。

「人2っ!」

私たちの呼びかけにも答えず、ただただ火の中に消えていったんだ。

「え、噓でしょ…」

私たちは呆然としていた。今目の前で何が起こっているのかわからなかった。

そして数十分後

「早く、救急車呼んでくれ!」

人1がAを抱えて出てきたんだ。

私は言われるがまま救急車を呼んだ。そしてAは救急車に乗せられ、病院に搬送された。

私は救急車に付き添いで乗ったんだ。すると、

「あと数分遅かったら命に関わっていたけど、これならすぐ直るよ。よくやってくれた。」

私はこのとき思ったんだ。

人1はすっごくAが好きなんだって。

怖いはずなのに、火の中に全く動じず、Aを助けるために入っていった。

これはそう簡単にはできないと思う。

人1、本当にAが好きなんだなーって。

みんな、分かったんじゃないかな。

それくらい、すごかった。

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白豹 - 面白いです!笑続きが気になります!更新待ってます! (2019年6月18日 21時) (レス) id: ff9c95b7e7 (このIDを非表示/違反報告)
わさび(プロフ) - 受験お疲れさまでした〜!キャンプ編のつづき、とても楽しみにしてます!!頑張ってください! (2019年3月19日 22時) (レス) id: ce8d2a8d7d (このIDを非表示/違反報告)
輝花☆(プロフ) - おもしろすぎ!楽しみに待ってます! (2019年2月23日 17時) (レス) id: 31fa4da9ec (このIDを非表示/違反報告)
彩華 - がんばって下さいね!楽しみにしてます! (2019年1月26日 8時) (レス) id: 71dccdefe8 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ @メイン(プロフ) - 彩華さん» よかったです!!今ちょっと作者の都合上更新停止なのですが、春になったら更新できると思います! (2019年1月19日 19時) (レス) id: dbbaa59aee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミナ x他2人 | 作成日時:2018年3月5日 20時

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