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「あ、のさ、」
「は、はい、」
バイト先の本屋に着くと、いきなり芹澤さんが声をかけてきた。
「…朝の、ことなんだけど…」
(…!、)
「は、はい…」
何を言われるのか、と、ギュッと目を瞑った。
「………………ごめんね、」
「………え?」
思いもよらなかった答えに、驚いた。
「…や、なんか俺、どうかしててさ、
年下に手ぇ出すなんてだめだよな、Aさん高校生だし。」
………え?
「それに、Aさんって彼氏いたんでしょ?
ごめんね、こんなわけの分からん人にあんなことされて、ホントごめ…」
「…何ですか、それ、」
「…え?」
………年下…
「………高校生って…2つしか変わらないじゃないですか。
彼氏なんていません、
……別に、朝だって嫌じゃありませんでした、
だって私は芹澤さんのことがっ………」
そこまで言って留まった。
………相手が迷惑だって、遠回しに言ってるのに。
…結局、私に好かれたって迷惑なだけなんだ。
『俺、どうかしててさ、』
………だって、私は高校生で、
芹澤さんは大学生だから。
「………すみません、なんでもないです。
行きましょう、バイト。
遅れちゃいます。」
私は車のドアを開け、降りる。
「あ、Aさ」
「………すみません、今の話は忘れてください。
…バイト、精一杯頑張りますね。」
呼ばれたけれど、芹澤さんを見たら泣いてしまいそうで。
背中を向けてなんとか声が震えないように答えた。
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那星月佳(プロフ) - みなさん» はい、必ず見ますね!楽しみです! (2019年3月18日 21時) (レス) id: 25acefb684 (このIDを非表示/違反報告)
みな(プロフ) - 那星月佳さん» ありがとうございます!続編も見て頂けると嬉しいです! (2019年3月18日 20時) (レス) id: 160134a9e7 (このIDを非表示/違反報告)
那星月佳(プロフ) - 受験お疲れ様でした。続編へも続くのはとても嬉しいです。今後も応援してます。 (2019年3月18日 19時) (レス) id: 25acefb684 (このIDを非表示/違反報告)
ミナ @メイン(プロフ) - まぃりぃさん» そうなんですか!お互い頑張りましょうね! (2018年8月24日 12時) (レス) id: dbbaa59aee (このIDを非表示/違反報告)
まぃりぃ - お知らせ見ました!実は私もなんです…。頑張ってください!!応援してます♪ (2018年8月23日 23時) (レス) id: 6b8bf83b3b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミナ x他1人 | 作成日時:2018年4月5日 15時