ー輝いていてー【名前変換オリジナル】

１８． ページ18

愛音ｓｉｄｅ





土曜日、私は友達の杏奈と遊んでいた。






「ねえねえ、次、あそこのクレープ行こ！」






「いいね！」






こんな感じで騒いでいた。






そのとき、








「じゃあお金を‥‥」






A先輩らしき人が、書店から出てくるのが見えた。






それだけだったら私はいつものように「Aせんぱーい！」って声をかけていたかもしれない。







「いいって。今日付き合ってもらったお礼。」






なんと、特進科の荒垣來さんが一緒にいたんだ。







A先輩‥‥彼氏いたの！？







お兄ちゃんが好きなんじゃ‥‥






「愛音ー？どうしたの？」






杏奈に声をかけられて、はっと我に返った。







「あ、ううん。なんでもない。」






「そう？行こ。」






お兄ちゃん‥‥ピンチ！








「お兄ちゃん！大変！！」






私は家に帰ってからすぐさまお兄ちゃんの所へ行った。






「あー？愛音か。お帰り。」






「ただいまー‥‥って、そうじゃないんだよ！


A先輩に彼氏がいたの！！」






お兄ちゃんは眉をぴくっと動かした。






「‥‥そうなんだ。てか、俺に関係なくない？」






「‥‥あっそ。着替えてくる！！」






‥‥お兄ちゃんったら、素直じゃないんだから‥‥






お兄ちゃんは昔から動揺したら必ず眉をぴくっと動かすの。






‥‥A先輩が好きなんでしょ？






『ほら、そういうとこですよ。』






あの日、A先輩が微笑んだとき、






『///』






耳が赤くなったの、見えてたんだから。








「‥‥ホント、素直じゃないなぁ‥‥」






二人とも両想いだと思ってたのに、






まさかA先輩に彼氏がいるなんて‥‥







私は、明日A先輩を問い詰めよう。






そう決めた。








凌駕ｓｉｄｅ





「お兄ちゃん！大変！！」





土曜の午後、愛音が遊びから帰って来るや否や、俺に向かって叫んだ。





「あー、愛音か。お帰り。」






「ただいまー‥‥って、そうじゃないんだよ！」





なんだ？





「A先輩に彼氏がいたの！」






俺は絶句した。





A先輩って、Aさんのことだよな。






‥‥って、俺には関係ない。






「‥‥そうなんだ。てか、俺には関係なくない？」





俺は冷静に、冷静にそう言った。





「‥‥あっそ。着替えてくる！！」





愛音は自分の部屋に行った。





「‥‥まじかぁ‥‥」






心が痛かったのは、気のせいだと思いたい。

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