【銀魂】紅華の女医

20.何かと ページ24

『………はいそこまで！！』



その掛け声と共にぐったりする隊士達。
今後に備えてもっと鍛えないといけないと思い、結構辛ら目の鍛錬コースにしてみた。



昨日の副長の愚痴もあったからかな…。



「楠本先生！ちょっと話したいのだが。」



と近藤さんに局長部屋に呼び出された。


………


「今回は楠本先生に協力して貰う特殊任務でして、一番隊を率いる総悟達と共に出て貰いたい。」



『つまり、今回は天人の扱う薬が関係していると…？』




遂に本格的な仕事が入った…
何故か少しわくわくする様な感覚になる。




すると土方副長が何らかの資料を一つ一つ読み上げる。



「場所は裏幕府が経営、まぁ、正確に言えばあの夜兎の王とされる鳳仙が支配する、吉原桃源郷。


そこで多く出回ってる薬がある。
　

あまりその効果について詳細されて無いが、
一部の報告によれば、一瞬身体が固まる程動けらしい。



厄介なのは江戸にもその薬が出回る可能性があるっての事だ。」



一瞬にして身動きが取れない程に固まる。
随分と厄介な物を発明したわね、天人も。





「新種のあっち向けの薬ですかねィ。」




「恐らくそうだろう…。で、今回の任務は一番隊と共にその薬の制作源を突き止め、

その薬の症状と効果、出来れば解毒剤までも突き止めて欲しいと言う訳だ。任せられるか？」



『はい、任せて下さい。」



…………



会議が終わった後、
沖田君率いる一番隊と打ち合わせをした。



この任務はあくまでも潜入捜査。
隊服なんて命取り。

　

「これは…なんですかィ？」




『万が一の為に使って、副作用は無いから安心して。量も少ないから、効果は３時間くらい持つと思うけど、それくらいあれば危険もしのげる筈よ。』



2つの小型注射器に入った解毒剤と早く出血を止める薬を渡す。



これは完治用の為じゃなく、応急処置に過ぎない品だ。




「へぇ、凄いでさぁ、姉御。土方を殺す毒でも作れるんですかィ…？」




さらっと恐ろしい事を言ったけど……




『一応、薬剤師でもあるからね…。それより、』




「へいへい、分かってまさァ。今回はあくまでも制作源を付き求める事。」




『くれぐれも慎重に行動しましょう。』

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