【銀魂】紅華の女医

15. 時には ページ18

真選組に入って三日目。


私は普段の私服の袴を着て行動をしている。


専属医師と言えども隊服を着なくてもいいみたいだが、裏の仕事の時は着る事になってる。

　

今の所は、朝の稽古と隊士の日課健康管理データをまとめだけで特に忙しくはない。



麻薬や天人の物質とかの取り調べなら、話は別だけど…。ここん所、そう言った任務は無い。




『………やること無いな……。』




「姉御、ちょっと散歩と言う名の見廻りしますかぃ？」



『沖田君。それよりお仕事は…？もしかしてサボり…』



「人聞き悪い事いいますねィ…。近藤さんがたまに姉御を連れてけって言ってるんでね。どうしやす？」



『…確かに、散歩と言う名の見廻りも時には必要ね。』


………


街の観光をした事が無い私に
沖田くんが最初に連れてきた場所が甘味処だった。


「おすすめの店でしてねィ。姉御も気に入りますぜ。」



入ってみれば、店長の方が沖田くんを見ては、凄く歓迎していた。



「おぉ、連れが居るのか…！こりゃあ偉い別嬪さんじゃねぇか。特別に5本まけとくぜ」




「本当ですかィ？いつもありがとうな。おじさん。」



「おいおい、俺もこいつとは幼馴染なんだぜ？俺もまけてくれよ。じーさんよ。」



こいつと言って私に指を差す銀時、
丁度彼も和菓子を食べに来ていた。



「万事屋の旦那、今日も依頼無しですかィ。
こりゃあニート生活まっしぐらですぜ。」



「総一朗君。ニートじゃねぇ。それに依頼の帰りなんだよ。

でお前らは公務員でありながらサボりとは、
まさかデートですか？コノヤロー。」




とさり気なく私達の団子まで、手を伸ばそうとしている銀時の手をビンタすると、子供のように拗ねた。




『今日は沖田君に街の見廻りも兼ねて、街の案内をさせてもらってるの。』



「そうでィ、旦那。……ちょっと電話でさァ。」



すると沖田君の携帯に着信が入りその場を離れた。今は銀時と二人きりに。




「どうよ。そっちの方は。あんなむさ苦しい連中と仕事をして。それにお前容赦ねぇよな。総一朗君から聞いてるぞ。」




あの稽古の事か、
それに何度も沖田くんの名前間違えてる…。



『私は武士の志を正しただけよ。他は悪くなかったけど…。特に土方副長。銀時と何かと似ていた。性格は間逆なのに、やる事は同じだもの。』




「似てねぇよ。あんな野郎。」




土方副長の名を口にした時、銀時はあからさまに嫌な顔をした。



ほら、そう言う所も、ね？

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