【銀魂】紅華の女医

14. 変わった人であり ページ17

「楠本先生！待っててくれたんですか？」


『えぇ、どうせならご一緒させておこうかと。』



こないだの誘いは断っていたから、せめてこの場でも一緒にご飯を食べようって思った。



でも一人だけ喜ばしくなさそうな人が…



『どうかしました？土方さん？まだ気になさってます？』



「んでもねーよ。いちいち掘り出すな。」



やっぱり先程で彼のプライドに触ったのですね。



朝食は鮭の味噌にと味噌汁の定食。


頂きますと手を合わせ、早速箸を伸ばすが。



にゅる、にゅる、にゅる、にゅる、……。




「うわあ…流石土方さん。朝っぱらから大盛りの犬のエサを作るとはねぃ。」



「トシ……俺たちの前では良いんだ……楠本先生の目の前だろ。」



『………何ですか？アレ。』



「見りゃあ、分かるだろ。マヨネーズだ。
神羅万象何にでも合うように出来てるオールマイティアイテムだよ。」


と言いながら、料理が黄色い物体に埋め尽くされてゆく。まるで現型なんて無かったかのように。



「これは姉御も引いたんじゃねぇーかィ？」


『そうね。食べ物に対する侮辱が半端ないわね。今にも彼の息の根を止めたいくらいに。』



「てめぇ、ニコニコ笑ってんけど、言ってる事違げーからな

つーかてめぇらにこのマヨネーズの良さが知るかよ。」



『良さって言っても、マヨネーズはこってりとした油の塊。それを多く接すると言う事は高血圧にも繋がりますし、ニコチン摂取と同様。あの世行きですね。早死したいんですか？』



「医師が何んで笑顔で物騒な事言ってんだよ。おめぇも馬鹿にしてんだろ。」



医師としてどうしても、多量の摂取は避けて欲しい…。


でも、



『クスッ……』



「ほら見ろよ。やっぱり馬鹿にして…！」



『貴方に何言おうと、好きなもんは好きなんでしょ？だったら堂々としてればいいじゃないですか。


他人に言われて恥ずかしがる位なら、それを好きだなんて語れませんもの。


でも医師として、健康上、量は控えて貰いますけどね。』



やっぱり貴方に似てる…
何言われようと真っ直ぐ己を貫く人。



「……楠本…。」


『さ、食べましょ。冷えてしまいます。』



お腹が減ったら戦はできぬ、ですからね。



「えっと…、楠本…、先生？」


「…こりゃァ…？」


「白いご飯に乗っかてんの何だ…？」





『えっ？梅干しですけど？』




「てめぇも、付け過ぎだろうが…っ！！白い米が見えねぇじゃねーかよ！逆日の丸弁当か…！」

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